新型コロナウイルスにジェームズ・ボンドも倒れる? 新作から映画祭までコロナショックに飲み込まれた映画界
続々と中止・延期となる映画祭
多くの人が各国から集まる映画祭も感染拡大の恐れがあるとして、開催の延期や中止に追い込まれる危機的状態だ。海外では、今月5日から開催予定だったギリシャの「第22回テッサロニキドキュメンタリー映画祭」を5月か6月に延期検討中である。
同じく今月24日開催予定だった「第44回香港映画祭&マーケット」は8月末に延期される。映画の買い付けバイヤーとっては、この香港マーケットはアジアの映画会社が多く参加するため、多数のアジア映画売買がされる場であったが、8月末にずれ込むと10月上旬の釜山映画祭、また11月の東京映画祭に日にちが近く、商談マーケットの意味がなくなってしまう。
4月6日からスイスで開催予定だった「ジュネーブ国際人権映画祭2020」も中止を発表した。これは、コロナウイルス拡散防止のために、スイス政府が1000人以上集まるイベントの禁止令を出したからだ。
4月15日から開催される予定だった「北京国際映画祭」は、今年で第10回目の開催記念年だったが、残念ながら延期の公式発表が出された。開催日程は今後のコロナウイルスの状況を確認しながら決めるという。
さらに、来月24日イタリアで行われるはずだった「第22回Udine Far East Film Festivalも6月26日へ変更すると発表した。イタリアも北部の地域を1600万人単位で隔離するほど感染の被害が広がっている。6月末にはこの状況が落ち着いて、延期された映画祭が無事開催されればと願うばかりだ。
カンヌ国際映画祭は?
世界三大映画祭の一つ、フランスで行われる「第73回カンヌ国際映画祭」の開催予定に世界中の注目が集まっている。現在のところ、予定通り5月12日から開催予定だと言われている。しかし、フランス政府は5000人以上集まる行事の禁止令を発令したことにより、日程変更するのではないかと話題だ。カンヌ映画祭は、現地時間の4月16日午前11時に記者会見を行うことを発表、ここで今後の予定を公式発表される予定だ。