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「考える力」を鍛えるツール:
雑誌文化を未来に継承する電子マガジン『GRAPHICATION』

見る・読む・触れる・考える――多様な知に触れ生きる“地力”を培う

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2017年9月29日(金)13時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ 広告制作チーム

コミュニケーションの"軽薄短小"化が進んでいるようにも見える昨今、多様な知の集積に触れ、じっくりと考える豊かな時間を提供するという、雑誌ならではの良さを引き継ぎ、次代へ継承することを模索しているメディアがある。無料の電子マガジン『GRAPHICATION』(グラフィケーション)だ。

『GRAPHICATION』のコンセプト

富士ゼロックス株式会社が発行する『GRAPHICATION』は、端的に言うなら、紙媒体から電子マガジンに移行しながらも、雑誌が輝いていた時代のテイストを漂わせるメディアだ。形式としてはiOSとAndroidのアプリとして提供され、隔月のペースで最新号が専用アプリに無料配信される。

媒体のたたずまいとして、特定の意見や主張のもとに執筆・編集されるオピニオン誌ではなく、時代時代の多様な知を紹介し、読者の「考える力を養う」ことを目指していることがうかがわれる。さらに、「縦書きで読み、思考する」ことの意味を重視し、誌面の構成とアプリの操作感、つまり「読書体験」にこだわっている点も大きな特徴だ。

『GRAPHICATION』の成り立ちと歴史

このような『GRAPHICATION』のコンセプトがどのようにして生まれ、確立されてきたのだろうか。その源流をたどると、ゼロックス創業者J.C.ウィルソンが示した「我々のビジネスの目標は、質の高いコミュニケーションを通じて、人間社会のより良い理解をもたらすことである」という経営哲学に行き着く。ゼロックスが世界初の普通紙複写機を開発、販売を開始して急成長した1960年代は、東西冷戦の緊張が高まる時代でもあった。複写機によって情報伝達に革命を起こした企業だからこそ、お互いの価値観や立場、幅広い情報や知識を伝え共有することによって、蔓延する対立や不信を和らげようと、世界の相互理解への貢献を掲げたのではないだろうか。

1966年に前身の企業広報誌『パイオニア』が創刊され、翌67年には誌名が『グラフィケーション』へ、そして69年1月に現行の『GRAPHICATION』へと改められた。『GRAPHICATION』という誌名は「graphic communication」に基づく合成語で、「文字、記号、絵画、デザイン、写真、マンガ、映画・テレビの画面などイメージ(像)によって情報を伝達する方法を総称したもの」だという。1p_002b.jpg50年にも及ぶ歴史から過去の執筆者を振り返ってみると、赤瀬川原平、天野祐吉、大島渚、なだいなだ、瀬名秀明、隈研吾、福岡伸一、すまけい、保坂和志、堀江敏幸、南伸坊、柳田邦男といったように、著名人だけをみても実にバラエティに富んだ顔ぶれだ。また、横尾忠則、長新太、つげ義春によるイラストの表紙や、赤塚不二夫、水木しげる、松本零士らの漫画が掲載されたり、さらには荒木経惟や中平卓馬などの写真も登場する。興味深いのは、彼らに寄稿を依頼した時期はたいていの場合、まだそれほど世に知られていないころのことで、若手としていわば売り出し中だったということである。そんな話からも『GRAPHICATION』の「時代の先を読む目」の確かさが伝わってくる。

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