最新記事

トラベル

イラン「開国」で訪れるべきはここ!

2015年9月2日(水)17時30分
ホーリー・ダグレス

magc150902-01.jpg

ケバブからペルシャ風ピザまで多彩な料理 Pedram Ghafoori-EyeEm/GETTY IMAGES


 人気料理はゴルメサブジ(ハーブシチュー)、フェセンジャン(クルミとザクロのシチュー)、ゼレシュク・ポロ・バー・モルグ(バーベリーと鶏肉の炊き込みご飯)、ターディッグ(お焦げご飯)、それにもちろんケバブだ。

 食事のお供にはヨーグルトドリンクのドゥーグを。何よりおいしいシチューは各家庭の手料理のものだが、ありつくのは難しくないはず。イラン人はもてなし好きな国民だから、滞在中に夕食に誘われる機会が少なからずあるはずだ。

 イランを旅行してペルシャ風ピザを食べないというわけにもいかないだろう。イラン人がピザにケチャップを掛けているのに眉をひそめる人もいるかもしれないが、これが驚くほどおいしい。

 ホームシックになったアメリカ人のために、なんちゃってアメリカ式ファストフードもある。マクドナルドさながらの「スーパースター」や「ケンタッキーハウス」(ケンタッキーフライドチキンとは無関係)などだ。

イチ押し 巨大な串刺しケバブが味わえるテヘランのアルボルズレストラン、マシャド郊外のシャンディズレストラン、テヘランのハイダサンドイッチ。

大盛況のアートシーン

 故ホメイニ師の肖像か、アメリカ国旗にどくろを重ねた絵か。イランのアート作品がそんなものばかりだと思ったら大間違いだ。イランのアート界はにぎわっており、数々のギャラリーで伝統芸術からモダンアートまでさまざまな作品に出会える。

 テヘラン現代美術館はジャクソン・ポラックやピカソ、アンディ・ウォーホル、マルク・シャガール、ヘンリー・ムーアら欧米の有名アーティストらによる推計25億ドルに上る作品を所蔵している。

magc150902-03.jpg

テヘラン現代美術館(写真)からじゅうたん博物館まで、賑わうアート界 Morteza Nikoubazl-REUTERS


 公共空間のアートにも注目だ。地下活動を続けるグラフィティアーティストのブラックハンドやA1oneらの作品がさまざまな場所で見つかる。

イチ押し じゅうたん博物館(米大統領らの肖像を描いたペルシャじゅうたんも)、国立宝石博物館(世界最大のピンクダイヤモンドを所蔵)、バーンク教会(聖書の言葉が書かれたアルメニア人の髪の毛や世界最小の聖書が展示されている)。

絶景のスキーリゾート

 中東には砂漠が延々と続いているイメージが植え付けられているかもしれないが、この国にも雪は降る。冬にテヘランを訪れることがあれば、1時間ほどで行けるアルボルズ山脈にあるスキーリゾートは旅程に入れるべきだ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    メーガン妃が「アイデンティティ危機」に直面...「必死すぎる」「迷走中」
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    深夜の防犯カメラ写真に「幽霊の姿が!」と話題に...…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 8
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 9
    トランプが「マスクに主役を奪われて怒っている」...…
  • 10
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 4
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 9
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 10
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 10
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中