最新記事

トレーニング

筋肉だけでなく、スピード・反射神経も高める「囚人筋トレ」の最終形

2019年12月9日(月)16時10分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

「イクスプロ―シブ 6」が能力を限界まで引き出す

では、どんなトレーニングを実践すれば、このスーパーヒーローのような能力が身に付くのだろうか。

著者は「イクスプローシブ・キャリステニクス」の主要な6動作:

・パワージャンプ
・パワープッシュアップ
・キップアップ
・ザ・フロントフリップ
・ザ・バックフリップ
・マッスルアップ

を「イクスプロ―シブ 6」と呼称し、それぞれ10のステップ(異なるエクササイズメニュー)を設定。これにより、あなたの能力を限界まで引き出せると断言する。

いずれの動作も、ステップ1は、運動が習慣化している人なら容易にクリアできるかもしれない。しかし、最も難しいステップ10をクリアするには、本物のアスリートだとしてもかなりの鍛錬が必要になるだろう。

「パワージャンプ」を例に挙げると、ステップ1は「ストレートホップ」という膝をほとんど曲げない垂直飛びだが(下図)......

prisonerbook191209-chart3.png

ステップごとに見開き2ページでまとめられ、分かりやすく説明されている 『プリズナートレーニング 実戦!!!スピード&瞬発力編』62~63ページ

ステップ5の「ブットキックジャンプ」では垂直にジャンプしたピーク時に膝をすばやく曲げ、後ろ上方にかかとを動かして自分の尻をキックして、両足で着地するというかなりの難易度を要するにものになり(下図)......

prisonerbook191209-chart4.png

『プリズナートレーニング 実戦!!!スピード&瞬発力編』70~71ページ

ステップ10の「スーサイドジャンプ」は両手で握ったバーを飛び越えるという、もはや曲芸じみたものになる(下図)。

prisonerbook191209-chart5.png

『プリズナートレーニング 実戦!!!スピード&瞬発力編』80~81ページ

それでも、著者によれば、掛ける負荷を大きくしながらエクササイズをステップアップしていくことで、全てのステップは攻略可能だ。

ビジネスや学習、人生にも通じる「PARC」の指針

前2作と違い、レップス数を増やすことをトレーニングのゴールに設定するのは間違いだと著者は警鐘を鳴らす。なぜなら「イクスプロ―シブ・キャリステニクス」は、負荷の増加を求めるものではなく、効率性、スピード、パワー、複雑な動作を完璧にクリアすることが最も重要だからだ。なによりレップス数の増加に重点を置くことは、疲労やケガのリスクを高め、動作の精密さへの注意力を削がせるおそれがある。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ロシア、クルスク州の完全奪回表明 ウクライナは否定

ワールド

トランプ氏、ウクライナへの攻撃非難 対ロ「2次制裁

ワールド

イラン南部の港で大規模爆発、14人死亡 700人以

ビジネス

アングル:ドバイ「黄金の街」、金価格高騰で宝飾品需
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは? いずれ中国共産党を脅かす可能性も
  • 4
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 5
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 6
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 7
    ロシア武器庫が爆発、巨大な火の玉が吹き上がる...ロ…
  • 8
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我…
  • 9
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 10
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初期に発見される
  • 3
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 4
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?.…
  • 5
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 6
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 7
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 8
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 9
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 10
    トランプ政権はナチスと類似?――「独裁者はまず大学…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中