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起業のよくある質問:借金やSNS炎上が心配なんですが...

2018年2月28日(水)15時48分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

銀行借入をした場合はたいてい保証協会がつくものだから、自分に返済能力がなくなったら協会が保証してくれる。その代わり5年の返済期間が20年に延びたり、毎月20万円の返済金額が2万円に下げられたりして、保証協会に返し続けていくことになるだけの話だ。

もちろん、その間は金融機関から自由にお金を借りることはできないが、実際のところ、命を取られるどころか骨一本折れることなく生きていける。運悪く借金を背負ってしまったら、ゆっくり返していけばいい。

起業したことのない人に限って借りてもいないお金の返済の心配をするのは不思議だ。実際に起業した人たちが心配するのは、借金返済ではなく、「無事に借金ができるかどうか」なのだから。これが、起業家とそうでない人の一番の違いかもしれない。

とくにベンチャー起業は、売上も少ないし、金融機関からの借り入れはむしろできないことの方が多い。金融機関からお金を貸してもらえないから、仕方なく自分の株を希薄化させてベンチャーキャピタルから調達をするのだ。

出資を受ける際に、「死ぬ気でがんばりますが、失敗したらゼロになってしまうお金です。失敗したときはすみません。その節は、次に起業するときの資金をまた出してください!」と正直に言っておけばよいのではないだろうか。

「絶対に返せるお金です」「死んでも返します」とか言うからおかしくなるのだ。


『サクッと起業してサクッと売却する
 ――就職でもなく自営業でもない新しい働き方』
 正田 圭 著
 CCCメディアハウス

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