最新記事

キャリア

起業のよくある質問:借金やSNS炎上が心配なんですが...

2018年2月28日(水)15時48分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

このように、SNSアカウントを作って情報発信したり、様々なメディアの取材を受けたりすることは、起業すると余儀なくされる。そして、そういうことを繰り返すと、当然のことながら露出は増える。

結果、伸びているように思われ、目立つ起業家はどこかのタイミングで間違いなく叩かれる。

もちろん、叩かれるばかりではなく、もてはやされることもある。

しかし、もてはやされるばかりの起業家はいない。どこかで必ず叩かれる。しかも、必要以上に叩かれる。

本書を執筆中のまさに今も、ウォンテッドリーの仲暁子さんが「DMCAを悪用した」とかメタップスの佐藤航陽さんが「粉飾疑惑だ」なんて言って叩かれている。

少し前はgumi の國光宏尚さんが「gumi ショック」と叩かれたり、みんなのウェディングの穐田誉輝さんが自由奔放な私生活を叩かれたりしていた。

もてはやすときは散々もてはやし、少しでも何か脛に疵を見つけると、打って変わってお祭り騒ぎのように叩き出すくだらない人たちは非常に多い。Yahoo!ファイナンスの掲示板なんて、その温床だ。そんなヤツらは相手にしないし、付き合わない。以上。

で、話は終わりなのだが、そもそもなぜ起業家は叩かれるのだろうか?

起業家が叩かれる理由は、起業家が「夢を実現させる方法論」を身に付けているからだと僕は思う。

「宝くじで一発当てた」とか「ビットコインで一瞬儲けましたわ!」という人たちは、意外と叩かれない。それは、方法論を確立していないから。

みんな、心のどこかで「夢を実現させる方法論」を持っている人を認めたくないのだ。夢があるならこんな風に実現させればいいよという方法論が確立されてしまったら、今まで自分が生きてきた人生を否定されたような気がしてしまうのではないか。

だから、夢を実現させる方法論を確立させている人を見つけると、嫌悪感を抱くのだ。

そして、その人が何かしでかすと、叩いて叩いて、必要以上に叩いて、何かもうその人が夢を追いかける気力がなくなるくらいまでみんなで袋叩きにする。

夢を実現するノウハウを持っている人を1人、世の中から減らして、みんなで安心し合っているのだ。

そんな人たちは騒がせておけばよい。

金を返せるかの心配より、金を借りられるかの心配

Q:借金で周りに迷惑がかからないでしょうか?

事業に失敗して莫大な借金を背負ってしまうことを心配している人が、今の時代でもまだ存在する。

会社を潰したりしたら、自己破産して生きていけないのではないか。家族が路頭に迷ってしまうのではないか。厳しい督促によってメンタルを病んでしまうのではないか――。

起業経験のない人が心配するリスクといえばこんなところだろう。

しかし、こうしたリスクのほとんどは考え過ぎだ。事業に失敗しても命まで取られるわけではない。仮に借金があったとしても、人は生きていける。数カ月間は辛い時期が続くかもしれないが、それも永遠には続かない。

返せなくなったら自己破産して社会的信用がゼロになると思っている人もいるが、そこまで失敗しても、昔と違ってひどい目には遭わない。

【参考記事】学生はバイトするな、お金のために時間を犠牲にするな

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米東部4州の知事、洋上風力発電事業停止の撤回求める

ワールド

24年の羽田衝突事故、運輸安全委が異例の2回目経過

ビジネス

エヌビディア、新興AI半導体が技術供与 推論分野強

ワールド

ホンジュラス大統領選、トランプ氏支持のアスフラ氏勝
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 2
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足度100%の作品も、アジア作品が大躍進
  • 3
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...どこでも魚を養殖できる岡山理科大学の好適環境水
  • 4
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 5
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 8
    ゴキブリが大量発生、カニやロブスターが減少...観測…
  • 9
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 10
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 4
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 5
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 6
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 7
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中