ANAがトヨタの「カイゼン」を導入...他社が失敗するなか、非製造業なのに成果を出せた理由
本人が楽をするだけでは、会社全体が良くなることにはつながらないのではないかと疑問を感じる人もいるかもしれません。
5時間かかっていた仕事がカイゼン活動によって3時間で済むようになったとしたら、その浮いた2時間で、もっと多くの仕事ができるようになるはずだ、と考える人もいるでしょう。
チームリーダーや組織のリーダーが采配を振って仕事のコントロールをしたほうが、カイゼンの成果をよりよく活用することができるのではないか、という意見もあるかもしれません。
確かにこれらのやり方は、短期的に見ると生産性向上につながるかもしれません。でも、社員にしてみれば、やはり「仕事を増やされた」以外のなにものでもないのです。
カイゼンするだけ負担が増えては逆効果
1回、2回ならいいかもしれませんが、それが永遠に続いていったとしたら、効率化を図れば図るほど、仕事が増えていくことになってしまいます。その結果、「仕事ができる人が一番仕事を抱えてしまう」という現象さえ起こります。
頑張ったら頑張っただけ、きつくなってしまうのでは、逆効果です。
カイゼンをすればするだけ負担が増えるわけですから、社員にとってカイゼンをすることは「良いこと」「メリットがあること」ではなくなってしまいます。
そうすると、カイゼンしたほうが良さそうだなと思ったとしても、「これを提案してカイゼンを実行したら、また新たな仕事が増えてしまう」というブレーキがかかってしまいます。