最新記事
仕事・子育て

「仕事相手に興味を持てない...」疲れる会話からの脱出法は「パンダじゃなくて笹に注目」

2025年3月3日(月)18時29分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

さらに、見落としがちなのが、「あなたがいてくれて助かる」「ありがとう」という、相手の存在そのものへの承認です。自分自身が忙しくて、気持ち的にも時間にも余裕がなくなると、「存在承認」を忘れがちです。

この状態が続くと、相手は「自分は大事にされていない」「自分はここにいなくてもいいのかも」と思ってしまうことがあります。

朝、笑顔であいさつする。何かしてもらったら「ありがとう」と伝える。元気がなさそうなら「どうしたの? 大丈夫?」と声をかけるなど、簡単なことでいいのでやってみてください。

存在承認は、相手の調子がいいときでも、そうでないときでも効果を発揮します。というのも、人は「自分が尊重されている・認められている」と感じたときに、はじめて安心できるからです。

さらに、相手の調子が悪かったり、なかなか成果・結果に結びつかずに自信をなくしているときは、存在を承認されることによって、「もう一度頑張ってみよう」とふたたび動き出すためのきっかけになることがあるので、意識して使ってみてください。

④第三者からの承認

これは「〇〇さんが、あなたの仕事ぶりを褒めていたよ」「この前のお客さんが、感謝していたよ」という事実を伝えることです。

この「第三者からの承認」は、結果承認や行動承認をしても、「そんなのたいしたことないです」「そんなに褒められても、困ります」などと、承認を受け取らない相手や、承認されることに抵抗がある人に効果的です。

あなたではなく第三者が話したことなので、否定しにくいからです。

承認は難しいことではありません。感情を込める必要も、賞賛する必要もありません。ただ、相手の行動をよく観察して「できているところ」を見つけてシンプルに「これはできているよ」と指摘するだけ。ぜひ、試してみてください。

※第1回はこちら:2つのシンプルな行動で「指示通りに動く部下」が育つ!...1つ目は「名前呼び」、もう1つは?


大平信孝
株式会社アンカリング・イノベーション代表取締役。目標実現の専門家。メンタルコーチ。中央大学卒業。長野県出身。脳科学とアドラー心理学を組み合わせた、独自の目標実現法「行動イノベーション」を開発。13冊の著作の累計発行部数は58万部を超え、中国、台湾、韓国、タイ、ベトナムなど海外でも広く翻訳されている。


『感情的にならず相手を「すぐやる人」にする34のコツ』書影

感情的にならず相手を「すぐやる人」にする34のコツ
 大平信孝[著]
 かんき出版[刊]

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)


ニューズウィーク日本版 トランプ関税大戦争
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年4月15日号(4月8日発売)は「トランプ関税大戦争」特集。同盟国も敵対国もお構いなし。トランプ版「ガイアツ」は世界恐慌を招くのか?

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米テスラ、中国で2車種の新規受注停止 米国からの輸

ビジネス

訂正-中国のイラン産原油輸入、米制裁強化懸念で3月

ビジネス

JPモルガン幹部、関税について全てを語れず 黒塗り

ビジネス

アングル:トランプ相互関税の一時停止、企業の不透明
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ関税大戦争
特集:トランプ関税大戦争
2025年4月15日号(4/ 8発売)

同盟国も敵対国もお構いなし。トランプ版「ガイアツ」は世界恐慌を招くのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 2
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 3
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた考古学者が「証拠」とみなす「見事な遺物」とは?
  • 4
    「やっぱり忘れてなかった」6カ月ぶりの再会に、犬が…
  • 5
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 6
    「ただ愛する男性と一緒にいたいだけ!」77歳になっ…
  • 7
    凍える夜、ひとりで女性の家に現れた犬...見えた「助…
  • 8
    投資の神様ウォーレン・バフェットが世界株安に勝っ…
  • 9
    右にも左にもロシア機...米ステルス戦闘機コックピッ…
  • 10
    コメ不足なのに「減反」をやめようとしない理由...政治…
  • 1
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 2
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 7
    ロシア黒海艦隊をドローン襲撃...防空ミサイルを回避…
  • 8
    「やっぱり忘れてなかった」6カ月ぶりの再会に、犬が…
  • 9
    「吐きそうになった...」高速列車で前席のカップルが…
  • 10
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    公園でひとり歩いていた老犬...毛に残された「ピンク色」に心打たれる人続出
  • 3
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の…
  • 6
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中