「飲みに誘うのはNG」は本当?「ある日突然」退職するZ世代...管理職に不足しているものを知ろう
リンクアンドモチベーションでは、2000年の創業時から、延べ45万人の個人のビジネススキルやモチベーション特性のデータを蓄積しています。個人の仕事特性や得意領域といった膨大なデータを分析し、Z世代の社員の特徴を明らかにしています。これはファクトに基づいているため、印象論と違って信頼できるものです。
執筆動機の2つ目は、大手企業をあっさりやめる若手社員が増えていることに対して処方箋を伝えたいと思ったからです。若手の早期離職に悩んでいる企業では、「最近まで楽しそうに働いていた若手が、ある日突然退職する」という憂き目にあったマネジャーもいます。こうした企業に向けて、若手の定着を主眼としたマネジメントのフレームワークをお伝えしたいと考えたのです。
なぜ、Z世代は「競争よりも協調」なのか?
──Z世代の特徴のなかでも、特にどんなモチベーションタイプ(個々人の指向性や価値観)の傾向があるかを教えてください。
Z世代のモチベーションタイプには、「理想よりも現実」「競争よりも協調」「賞賛よりも承認」という3つの特徴があります。ゆとり世代といわれるひとつ前の世代と比べると、「競争よりも協調」が顕著に現れており、チームでの調整や協力は得意でも、自ら決断するのが苦手、人のマイナス面を指摘できない、という結果が出たのです。