最新記事
ビジネス

「電気設備に主張は要らない」への解...建築そのものになり、環境配慮を追求するArchi Designとは

2024年12月24日(火)17時10分
西田嘉孝

製品カテゴリーを横断して目指すのは、建築に溶け込むよう視覚的なノイズを徹底的に排除したデザイン。ダウンライトなどの照明器具からコンセント・スイッチ類、配線ダクトから分電盤、インターホンから蓄電システムまで、形状や色合い、サイズや質感などに統一感を持たせることで、美しく心地いい空間創出の実現に貢献する。

Archi Design オフィスの施工例

オフィスの施工例。天井のライン照明や壁面にすっきりと収まったスイッチなどの配線器具が、美しいオフィス環境を実現する

Archi Design 住宅での施工例

住宅での施工例。奥壁の天井側には、壁面収納と並べて住宅分電盤を設置。他にも防水コンセントやスイッチなどが、必要な場所に配置されながら空間と馴染み調和する

また、「Archi Design」では施工のしやすさや自由度も重視される。例えば、2025年3月に発売となる「フレキシード」は、縦向けにも横向けにも設置できる業界最薄の住宅分電盤。開閉部分に工夫をこらすことで、天井や収納キャビネットなどにぴったりと隙間なく配置できる自由度の高さが魅力だ。

さらに今後は、製品カテゴリーによる取付穴径やサイズの統一が図られ、現在は商品ジャンルごとに異なっている取り付け方法の統一も検討される予定という。

照明器具やセンサー類など、天井に取り付けられる電設資材だけを見ても、現状では取り付けに必要となる穴の径はバラバラだ。施工する側からすると、さまざまな電気設備で径などの統一が図られれば、迷いのない商品選定や施工の効率化、ミスの防止といったメリットが享受できる。

住宅分電盤「フレキシード」

住宅分電盤「フレキシード」。天井にぴったりと設置できる独自の設計に加え、モジュール設計によって部品の共通化を進め、部品点数を削減した

資源の削減や更新性の向上で、環境負荷を大きく低減

「Archi Design」が目指すもう1つのコンセプトが「環境配慮を重ねること」。根底にあるのは、調達から開発・製造、物流といったあらゆる段階で資源の効率化や循環的な利用を図りつつ、付加価値の最大化を目指すサーキュラーエコノミー(循環型経済)の考え方だ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 8
    メーガン妃が「アイデンティティ危機」に直面...「必…
  • 9
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 10
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中