「経済」か「安保」か、日本製鉄のUSスチール買収...議論かみ合わず最終局面
「安全保障に直結」
しかし、大統領選後もUSW、バイデン政権の姿勢が変わることはなかった。
USWのデービッド・マッコール会長は選挙から1カ月後の12月9日にロイターのインタビューに応じ、「(日鉄との)話し合いでは事業が長期的に持続可能だという保証を得られるようなことは何もなかった」と語った。鉄鉱石から高品質の鉄を作る高炉に投資し続けることを明確にしないと、自動車や武器の生産に影響が出ると主張し、「国家安全保障と重要な供給網に直結する問題だ」と述べた。
ホワイトハウスの報道官は12月10日の会見で、バイデン大統領は買収に依然として反対の立場だと述べた。そして23日の審査期限が近づく中、CFIUSは日鉄とUSスチールへ書簡を送り、安全保障上の懸念について省庁間で合意に達していないと伝達した。
日鉄はCFIUSに対し、買収が阻止されれば法的措置を講じる可能性があるなどと返信したが、23日にCFIUSが出した結論は「大統領に委ねる」というものだった。米紙ワシントン・ポストによると、買収を認めれば米国内の鉄鋼生産が減少し、「国家安全保障上のリスクがある」とホワイトハウスに伝えたという。
CFIUSの結論を受け、日鉄は「買収のメリットが公正に評価されれば承認されると強く信じている」とコメント。「(バイデン)大統領が熟慮されることを強く要望する」と承認を求めた。
バイデン大統領は15日以内に買収の可否を判断する。
民主党のストラテジストで、USWの元政治部長チャック・ロシャ氏は今年3月、「外国に依存してはいけない基幹産業がある」と語っていた。USスチールの社名は『ABCスチール』でもなければ『ユア・ママズ・スチール』でもない。USスチールだ」。
(Tim Kelly、John Geddie、久保信博 編集:石田仁志)
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