「考え方が瓜二つ」トランプとモディがもたらす、「米印関係の重大なリスク」とは?
TRUMP’S RETURN IS AN OPPORTUNITY FOR INDIA
トランプは中国の経済と貿易を重大な脅威と見なす一方、中国の軍事的侵略には関心が薄く、他国の紛争への介入を嫌う。そのため、通商上の譲歩を引き出せるなら、台湾や南シナ海、さらにはヒマラヤのインドとの国境地帯での中国の行動にも目をつぶる可能性がある。
イーロン・マスクら億万長者の側近も中国市場へのアクセスを守りたい思惑から、中国の拡張主義を放置するようトランプに促すかもしれない。
これらにインドはどう対処すべきか。トランプの要求に応じて関税を選択的に引き下げつつ相手の出方を慎重に待つ戦略や、トランプ一族のビジネスへの投資を餌にする戦略も選択肢の1つだ。
王道は2国間協定や自由貿易協定(FTA)だ。例えばインドの衣料品業界はFTAに守られたベトナムの競合企業や、アフリカ成長機会法(AGOG)によりアメリカ向け輸出関税が免除されるアフリカ諸国に比べて多大なハンディを負っている。
2国間FTAを結べば、労働集約型のインド製品へのアメリカの関税が引き下げられ、公平な競争環境を整えられる。
また、企業が中国以外にも製造拠点を分散させる「チャイナプラスワン」戦略の恩恵にもあずかれるだろう。トランプが提案する中国製品への追加関税により中国からの資本流出が加速すれば、外国企業は代替の投資先を探す。
前トランプ政権の中国製品への関税強化がベトナムやメキシコを利したように、インドも適切な政策を取れば、この傾向の恩恵を享受できるだろう。