「斜めに入っていく」のがコツ...なぜ、富川悠太は相手の心を開かせる? 報ステ、トヨタで培った関係構築力
──取材の一度きりの関係で終わらずに、その後もご本人やご家族と関係性を育てられているってすごいことだと思いました。
取材先で出会った方とは自然と仲良くなりますし、僕のことを家族のように思ってくださる方が全国にいる。だから、その人たちに会いたくて会いに行くという感じです。それで迷惑がられたことはありません。人って「自分の役に立とうと真剣に考えてくれる人」を無下にはしないと思うんですよね。
使命を感じさせてくれた豊田章男会長の言葉
──テレビ朝日の「報道ステーション」でメインキャスターを務めて、そこからトヨタの専属ジャーナリストへと転身されたのは、大きな変化だったように見えます。この転身の背景には、どんな想いがあったのでしょうか。
僕は「リアルを伝える」ことにこだわりがあって、報道ステーションでもそれを一貫して大事にしてきました。ただ、表現できる部分に限りがあるとも感じていました。また、取材の企画を出しても全て通るわけではありません。かなり僕の意志を尊重してくれる職場でしたが、僕の中では、「もっともっとリアルを伝えて、役に立てるのではないか」という思いがありました。