米大統領選前夜、警戒続く日本株...「急落なら買い」銘柄探る動き
11月5日、米大統領選挙の結果が最後まで見極めにくい中、市場参加者は、投機筋の動きに神経をとがらせている。写真は5月30日と7月22日撮影(2024年 ロイター/Eduardo Munoz, Nathan Howard)
米大統領選挙の結果が最後まで見極めにくい中、市場参加者は、投機筋の動きに神経をとがらせている。6日の日本時間に結果が判明して相場が急変動した場合、企業のファンダメンタルズ以上に売り込まれる銘柄が出てくることも想定され、市場の一部では全体相場の急落後にリバウンドが期待できそうな銘柄を探ろうとする動きもみられる。8月の急落とその後に自律反発した相場からヒントを得ようとしている。
今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)もあり、株式市場は年内最大級の山場を迎えている。国内の衆院選以降、米大手ハイテク決算といった波乱要因をこなしてきたが、もう一波乱に備えようとする動きがうかがわれる。
大統領選の結果判明後は、相場が急変動するリスクがあるが、過剰な反応は長期化するとはみられていない。「人気銘柄には足元で過熱感もみられるが、株価が全体相場につれて調整するようなら仕込みどころになるのではないか」と三木証券の北沢淳商品部投資情報グループ次長は話す。
相場急変時には先物主導の売買が強まる傾向があり、指数への寄与度の高い銘柄の値動きが大きくなりやすい。「その分、自律的な復元力にも期待できる」と、ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは指摘する。
米経済を巡っては、下方リスクもくすぶるが、ソフトランディング(軟着陸)期待は継続している。「イベント通過で不透明感が後退すれば、米国の利下げ期待もあって年末に向けた株高の思惑が高まるのではないか」と松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストはみている。
日経平均は8月の急落から約1カ月後の9月2日までに元の水準を概ね回復した。8月急落後の1カ月で日経平均が23%、TOPIXが22%リバウンドした一方、日経平均への寄与度の高い4銘柄のうち、ファーストリテイリングとアドバンテストが約28%、ソフトバンクグループが32%の上昇と、3銘柄が指数の復元力を上回った。
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