最新記事
ビジネス書

「勉強は楽しくない」「苦しい」と感じている子供の救いになる一冊、『冒険の書』は読む人の世界を広げてくれる

2024年3月29日(金)19時26分
flier編集部
悩む日本の子ども

mapo_japan/Shutterstock

<「読者が選ぶビジネス書グランプリ2024」特別賞:グロービス経営大学院部門賞を受賞した孫泰蔵さんの『冒険の書』>

「読者が選ぶビジネス書グランプリ2024」で、ぜひともビジネスパーソンに一読をすすめたい書籍に贈られる「<特別賞>グロービス経営大学院賞」を受賞したのは、『冒険の書』(日経BP、以下「本書」)。著者は、連続起業家であり多くのAIスタートアップと関わってきた孫泰蔵さんです。

2月13日に東京で行われた授賞式では、プレゼンターであるグロービス経営大学院 教員/株式会社グロービス マネジング・ディレクターの井上陽介さんより、孫さんへのオンラインインタビューが行われました。本記事では、インタビューの様子をお伝えします。(※この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です)

【受賞インタビュー】いまは苦しくても、自分に合う場所がきっと見つかる

井上陽介さん(以下、井上) 「<特別賞>グロービス経営大学院賞」受賞おめでとうございます。現代を生きる人たちにぜひ読んでもらいたい一冊となっていますが、執筆を開始したのはいつ頃だったのでしょうか。

孫泰蔵さん(以下、孫) 3年半ほど前に本書の執筆をスタートしました。ちょうど出版(2023年2月)とほぼ同じタイミングでChatGPTがリリースされ、一般の人にとっても生成AIが身近な存在になったことで、本書に注目していただけたのかなと思っています。

井上 もともとはクローズドな場で書かれていたものを、日経BPの編集者・中川ヒロミさんの強い勧めで書籍のかたちにまとめたとうかがいました。ご執筆の動機をお聞かせください。

 私は世界中のディープテックのスタートアップに出資し、応援する仕事をする中で、一般の方より少しだけ早く先端技術に触れ、これから先の未来について考える機会があります。

これから、AIやロボットなどといった新しい技術があらゆる分野に大きな影響・変化をもたらすでしょう。そんな未来を見据えたとき、個人としてもひとりの親としても、未来をつくっていく若い世代たちに向けてメッセージを贈りたいという気持ちでいっぱいになりました。本書はその思いをもとに、何度も書き直しながらまとめました。

井上 本書を通して、若い世代にどのようなメッセージを伝えたいですか。

 若い世代のみなさんにお伝えしたいのは、「もし一つの価値観や狭い世界の中で窮屈な、苦しい思いをしているなら、外にはまた別の世界が広がっているし、時代はどんどん変わっていくと知ってほしい」ということです。

そして「世の中は今後こう変わるから、対応しないとまずいよ」ではなく「『こうじゃないとダメだ』と思い込む必要はないよ。もっと気楽に、目線を上げて広い世界を見てみれば、自分に合う場所が見つかるかもしれないよ」とも伝えたいです。

ビジネスパーソンのみなさんにも、何かのヒントになれば幸いです。

冒険の書
 著者:孫泰蔵
 挿絵:あけたらしろめ
 出版社:日経BP
 要約を読む

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ガザ南部、医療機関向け燃料あと3日で枯渇 WHOが

ワールド

米、対イスラエル弾薬供給一時停止 ラファ侵攻計画踏

ビジネス

米経済の減速必要、インフレ率2%回帰に向け=ボスト

ワールド

中国国家主席、セルビアと「共通の未来」 東欧と関係
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    「自然は残酷だ...」動物園でクマがカモの親子を捕食...止めようと叫ぶ子どもたち

  • 3

    習近平が5年ぶり欧州訪問も「地政学的な緊張」は増すばかり

  • 4

    いま買うべきは日本株か、アメリカ株か? 4つの「グ…

  • 5

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 6

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 7

    迫り来る「巨大竜巻」から逃げる家族が奇跡的に救出…

  • 8

    イギリスの不法入国者「ルワンダ強制移送計画」に非…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 5

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 6

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 7

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 8

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 9

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前…

  • 10

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 9

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 10

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中