物価高はクリスマスの子供も直撃 今年はサンタクロースの袋が軽めに
ブラックフライデーに注目
トランスフォーマーやスパイダーマンのようなフィギュアは全世界の売上高が今2%落ち込むとユーロモニターは予測している。
需要の減退を見込んで、すでに余剰在庫を抱えている小売業者の多くが今年は発注を例年よりも減らしている。つまり人気商品はすぐに売り切れる可能性があるということだ。
年末商戦を占う手掛かりとなるのがブラックフライデーの動向だ。マテルの社長兼最高商業責任者(CCO)、スティーブ・トッツケ氏は13日、「一部ですでにブラックフライデーの先行セールが始まっている」と話した。
マテルは先月、第3・四半期末の在庫水準が前年同期比で2桁減少したと発表した。
MGAは「慎重かつ保守的に」臨みたいため製品の発注と製造を圧縮したが、その結果、いくつかの新製品の供給が不足する見込みだとラリアン氏は明かした。
S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンス傘下の貿易データ会社パンジバによると、8月31日までの3カ月間に米国の玩具輸入はドルベースで前年比32%減少した。この時期は通常、年末商戦に向けた重要な発注時期に当たる。9月の海上輸送出荷(コンテナ数)は8%減った。
ドイツの玩具メーカー、シンバのフロリアン・シーバーCEOは「玩具市場は1年を通して落ち込んでいる」と述べた。欧州の消費者需要は昨年よりも弱く、昨年はすでに前年より弱かったという。
それでも終盤の需要増を予想する声もある。
トッツケ氏は「マテルにとって良いホリデーシーズンになると予想している。シーズン中にシェア拡大が続くと見込んでいる」と強気だ。
データ会社サーカナ(旧NPD)のグローバル玩具アドバイザー、フレデリック・タット氏によると、同社が追跡調査している国では今年1─9月に玩具の売上が前年比で約7%減ったが、クリスマス前の3週間に客足が戻る見込み。これまでに最も好調だったのはゲーム、パズル、ぬいぐるみ、組み立てセット、乗り物だ。
ただ、トイザらスやハドソンズ・ベイの元CEOで、コンサルタント会社ストーチ・アドバイザーズのCEOであるジェリー・ストーチ氏は「玩具用に残してあるお金もいくらかはあるだろうが、玩具は昨年ほど売れないというのが現実だろう」と慎重な見方を示した。
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