肉体を鍛えるアスリートのように「脳」も鍛えられる...AI時代に重要となるブレイン・ワークアウトとは?
──安川さんは年間100冊以上の本を読んでいらっしゃいます。学問分野を横断しながら「知を体系化」していく原動力は何でしょうか?
やはり探究心や知的好奇心からでしょうか。変化の激しいICT業界に長くいる私が向き合ってきた問いは、「そうはいっても人間はそんなに便利に変わらないのでは?」という問いです。もちろん、ブレイン・ワークアウトの実践などでも脳を鍛えられますが、本質的な悩み・悲しみ・喜びは大きく変わりません。人間関係の悩みも、私たちの祖先の進化の過程で自分としての心や意識を得た結果生まれたのだと知れば、現状を客観視しやすくなり、生きやすくなると思うんです。だからこそ、古典を自分なりに現代の文脈に合うように翻訳して実践に落とし込んでいくことに意義を見出しました。
私はブレインモードのどの分野も専門ではありません。ですが、一人のビジネスパーソンとして各分野を独学してきたことを、自分なりにできるだけ誠実にまとめてきました。自分自身をアップデートさせて、よりよい未来を築きたいと考える方々が、この「探究と実践の書」を気になるところから開いて、活用していただけたら嬉しいですね。
『運動脳』
著者:アンデシュ・ハンセン
翻訳:御船 由美子
出版社:サンマーク出版
要約を読む
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『スマホ脳』
著者:アンデシュ・ハンセン
翻訳:久山葉子
出版社:新潮社
要約を読む
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安川新一郎(やすかわ しんいちろう)
東京大学未来ビジョン研究センター特任研究員、グレートジャーニー合同会社代表。
1991年、一橋大学経済学部を卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーへ入社、東京支社・シカゴ支社に勤務。99年、ソフトバンク株式会社に社長室長として入社、執行役員本部長等を歴任。2016年、社会課題を解決するコレクティブインパクト投資と未来社会実現の為の企業支援に向けグレートジャーニー合同会社を創業。これまで東京都顧問、大阪府・市特別参与、内閣官房政府CIO補佐官、公益財団法人Well-being for Planet Earth共同創業者兼特別参与等での取り組みを通して、行政の現場や公益財団活動からの社会変革も模索している。
flier編集部
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