最新記事
知性

肉体を鍛えるアスリートのように「脳」も鍛えられる...AI時代に重要となるブレイン・ワークアウトとは?

2023年11月9日(木)19時33分
flier編集部
思考を鍛える

sutadimages/Shutterstock

<人間ならではの知性を鍛えるための実践的な方法とメニューを解説した『BRAIN WORKOUT』の著者・安川新一郎氏にインタビュー>

生成AIをはじめとするAIの進化と普及により、「これから、どんな能力を磨くといいのか?」といった問いと向き合うことが増えました。人間ならではの知性を鍛えるための具体的な実践のフレームワークとトレーニングメニューを解説した一冊が、『BRAIN WORKOUT ブレイン・ワークアウト』(KADOKAWA)です。

著者の安川新一郎さんは、マッキンゼーで戦略コンサルタントとして従事してきた経験や、ソフトバンクで孫正義さんのもとで働いた経験から、知的生産の重要性を実感し、多様な学問分野の学びをもとにそのトレーニング方法を編み出してきました。

これからの時代に「ブレイン・ワークアウト」が重要になる理由とは? AIと共存しながら、脳をアップグレードさせるための秘訣をお聞きします!(この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です)

◇ ◇ ◇


脳を鍛えることで「より善く」生きられる

──6つのブレインモードを鍛える「ブレイン・ワークアウト」とは何でしょうか?

アスリートは高いパフォーマンスを出すために身体を鍛えますよね。それと同じように、脳を鍛えてアップデートさせるのが「ブレインアスリート」という存在であり、その鍛え方が「ブレイン・ワークアウト」です。

生成AIが一気に台頭し、テクノロジーが圧倒的な正確性とスピードでアウトプットするようになりました。こうした時代に、私たち人間には何が残るのか? 人間ならではの知性を鍛えていくにはどうしたらいいか? こうした問いのもと、人類史・人体史を紐解きながら、自らの実践を融合させてできたのが、6つのブレインモードというフレームワークです。本書では、脳の働きを、人類の進化の過程にそって、「運動」「睡眠」「瞑想」「対話」「読書」「デジタル」の6つのモードに分けました。

──6つのモードはそれぞれどのような特徴をもつのですか?

まず「運動」「睡眠」は人類の誕生から欠かせない、生命としての基礎的な部分。たとえば昨今話題になっている『運動脳』(アンデシュ・ハンセン)では、運動がストレス回復や脳の働きにもよい影響を与えると書かれていますね。

「瞑想」はムハンマドやブッダが、「今・ここ」への意識の集中と観察を通じて、世界との一体化をめざすようなモード。「瞑想」が自己との対話だとすれば、「対話」は他者との対話を通じて、自らの意識を共有し、世界認識を広げていくモードです。

企業経営
ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パートナーコ創設者が見出した「真の成功」の法則
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

IBM、コンフルエントを110億ドルで買収 AI需

ワールド

EU9カ国、「欧州製品の優先採用」に慎重姿勢 加盟

ビジネス

米ネクステラ、グーグルやメタと提携強化 電力需要増

ワールド

英仏独首脳、ゼレンスキー氏と会談 「重要局面」での
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...かつて偶然、撮影されていた「緊張の瞬間」
  • 4
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 5
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 8
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 9
    死刑は「やむを得ない」と言う人は、おそらく本当の…
  • 10
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 8
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中