嫌われる人の「会話」には、明らかな共通点があった...いい人間関係を作るため絶対に避けるべきこととは?
──コーチングは「自分の人生のセンターラインを歩く」ためのお手伝い
コーチングで大事にしているのは「自律性」です。自分でやるということですね。例えば、お母さんに「宿題をやりなさい」って言われてやるのはやらされた経験であって、自分で選んで責任持ってやるということじゃないですよね。これは自分の人生を生きることとは違います。
自分がやりたいと思うからやる。うまくいったときの成果を享受するけど、うまくいかなかったときの責任も取るというのが、自分の人生のセンターラインを歩いていく、つまり「自分の人生を生きる」ことだと思います。だから、やると決めたけどやらなかったことも一つの成果ですし、それはその人に必要な経験です。
コーチングは失敗も含めて一つの「セット」なんですよ。失敗した、じゃあ次はどうするか。この積み重ねなんです。
──「否定しない」と「肯定する」は一見似ているように感じます。両者の大きな違いはなんでしょうか。
「肯定する」って一見良い行いに見えますけど、上下関係を無理やりつくっている会話とも言えます。肯定するっていうことは、それが良いという判断がある。だから関係性によっては対等に受け取られないこともあるし、場合によっては判断を押し付けていることもある。
「もう少しニュートラルに会話をつくれないか」っていうところがコンセプトですね。いいとか悪いとか言わないで、ニコッとすればすむんじゃない?みたいなね。何をいいとか悪いとかって判断すること自体を、ちょっと考え直してもいいと思うんです。
相手を否定するごとに関係性は悪化する
──「否定」は無意識であるゆえに、意識的な「褒める」「肯定する」よりも難しいように感じます。「否定しない」ことを習慣にするポイントがあれば教えてください。
何を目的にしているかですよね。その場の関係やそのときの自分の感情だけを考えれば、否定するということも有用な選択肢かもしれません。
場面によってはきっぱり駄目って言わなきゃいけないときもあるし、そのときの判断上必要なことを伝えるわけですけど。ただ、それで怒鳴られたとか、あからさまに否定されたと相手が感じることがあれば、それがたとえ善意だとしても関係性自体にはマイナスに働くはずです。
怖かった、怒られた、不満だった、悲しかった、と。そういうネガティブな感情が起きるので、それが積み上がっていくことは、長い関係を考えたときにはプラスにならない。否定することは、人間関係の発展性や良好な関係を妨げる要因になることは明らかなんですね。
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