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ヤマハとカワイ...「日本製ピアノ」が世界の舞台で愛される理由とは?

A Musical Journey Through Time

2023年7月14日(金)14時50分
本間ひろむ(批評家)

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ファツィオリ「F278」 FAZIOLI PIANOFORTI

ファツィオリである。1981年にイタリアで創設されたニューカマーであるファツィオリのピアノは、「イタリアの宝石」と呼ばれる明るく美しい音色が特徴だ。

現在でも世界中のコンサートホールを席巻しているスタインウェイは、きらびやかな音色とオーケストラに負けない音量や響きを生み出せるピアノでショパンコンクールでもたびたび優勝者を出している。

21年にも大多数の参加者がスタインウェイを奏で、最も多くのファイナリストを出したが、優勝には手が届かなかった。小ぶりで気難しいポーランド国立ワルシャワ・フィルハーモニーのホールでの楽器のコンディショニングは、かくも難しいのだ。

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スタインウェイ&サンズ「D-274」 STEINWAY & SONS JAPAN, LTD.

ヤマハとカワイが世界で躍進

カワイは持ち味のソフトなタッチと繊細な音色で3人のファイナリストを送り込んだが、ヤマハはファイナリストを出せなかった。

ファツィオリは、太陽の国イタリアのカンタービレ(歌心)を遺憾なく発揮し、優勝をかっさらった。

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