日本が韓国をパクった!? 日清のUFO新商品が韓国の激辛麺「ブルダック」に激似と韓国ネット民大騒ぎ
アジアのソフトパワーの中心が韓国へ?
韓国の即席麺は日本の協力で生まれた。三養食品を創業した全仲潤(チョン・ジュンユン)氏は、60年代初頭、国民の窮乏を救うため即席麺の製造販売を企図して日清食品を訪ねたが拒絶され、明星食品の支援を受けて、韓国鉢の即席麺を発売した。こうした韓国の即席麺誕生の経緯も踏まえ、慶熙大学の外食経営学教授は「日清食品のポックンミョンは、アジアのソフトパワーの軸が日本から韓国に移った事例」と主張する。
かつての模倣天国も、今やパクられる側に......
2010年代に入って中国が韓国の知的財産を侵害する例が増え始めると、韓国内で商標権侵害や意匠権侵害が社会問題として浮上した。
英国のバーバリーリミテッドは2014年、バーバリー社固有のチェック柄を盗用したとして韓国企業を訴え、19年には制服メーカーを商標権侵害で提訴した。バーバリー社が2009年に「バーバリーカラオケ」を商標権侵害で訴えたとき、韓国地裁はバーバリー社の訴えを棄却したが、2014年と19年の訴訟ではバーバリー社が勝訴している。
2014年、ペペロの高級版「プレミア ペペロ」を目にした江崎グリコの韓国駐在員がポッキーの高級版「バトンドール」と箱の形やデザインが酷似しているとして訴訟を起こし、韓国ロッテが敗訴した。
2018年には韓国の漫画キャラクター「テコンV」と「マジンガーZ」の類似性が裁判で争われた。ロボットテコンV社が、玩具輸入会社を著作権侵害で提訴すると、輸入会社側は、テコンVではなく日本のマジンガーZをイメージしたと反論。裁判所はマジンガーZとテコンVの類似性を認めながらも、テコンVとマジンガーZは異なると判決文で述べている。
韓国の特許庁や関税庁は取り締まりを強化するが、コピー製品は後を絶たない。
特許庁などが2022年に押収したコピー品は37万5583点で、正規品基準の被害額は425億ウォン。押収点数は2020年の72万471点と比べて減少したが、被害額は2020年の159億ウォンの3倍に増えていた。
ファッションブランド「COVERNAT(カバーナット)」は、ECサイトで自社製品のコピーを見つけて販売中止を要請したが、要請を受けたサイトが販売を中止すると、他のECサイトで同じコピー品が販売されるなど、取締まり側とコピー業者のいたちごっこが続いている。
日清のボックンミョンに関して、三養食品の関係者は、同社が商標権を有する「ブルダックポックンミョン」とは品名が異なっており法的対応は難しいと話しており、製品のオリジナリティーを訴求するマーケティング活動を考えているという。消費者の判断に委ねるのが妥当だろう。日清食品のカップ麺は韓国では正規販売がなく、筆者は試すことができないのが残念だ。