1万冊を読破した「プロ書評家」が選ぶ「推し本」ベスト5...共通項は「もっと楽に」
2位は、ビジネスパーソンの普遍的な悩みに効く金言集
『こうやって、考える。』
著者:外山滋比古
出版社:PHP研究所
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2位は「知の巨人」と呼ばれる外山滋比古さんの『こうやって、考える。』。外山さんの書いてきた本のエッセンスが150の金言に濃縮されていて、本当にいい本です。ワンテーマが短くてサクサク読めるし、誰もが忘れがちな大切なことを改めて提示してくれるので、デスクサイドに置いておくといいと思います。押しつけがましいところはなく、外山さんの優しいお人柄が文章からにじみ出ていますし。
ライフハッカー・ジャパンの書評で大事にしている基準に、「普遍性」があります。時代がどれだけ変わろうと、ビジネスパーソンの悩みは普遍的。3つ挙げるとしたら人間関係、おカネ、健康です。
僕はこうした悩みから抜け出すための糸口を読者に見つけてもらえればいいなという気持ちで書評を書いていますが、この『こうやって、考える。』はまさにそうした糸口となる一冊です。新たな気づきや発想を与えてくれ、10年後も読み継がれるであろう名著です。
3位は、「健康が心配な酒好き」にとっての福音書
『酒好き医師が教える 最高の飲み方』
著者:葉石かおり
監修:浅部伸一
出版社:日経BP
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3位の『酒好き医師が教える 最高の飲み方』は、「健康は気になるけれどお酒は飲みたい」という方にとって福音書といえる一冊かもしれません。著者で酒ジャーナリストの葉石かおりさんが酒好きであるのも心強いところ。
しかも25人の医師や専門家に丁寧にインタビューして、「カラダにいい飲み方」を明らかにしているので、情報の精度が高い。まさに酒飲みの情熱がなせる技だと思います。
僕は赤ワインとビールが好きなのですが、「赤ワインは健康にいい」と書いてあってホッとしました(笑)。酒好きな人は、休肝日をつくらなくてはなどと、何かとお酒に関する不安を抱えがち。ですが、本書は「飲酒寿命を延ばすためにはどうしたらいいか」を主軸に、酒好きの読者に寄り添ってくれる。健康の悩みに効く一冊です。