1万冊を読破した「プロ書評家」が選ぶ「推し本」ベスト5...共通項は「もっと楽に」
4位は、地政学が「サクッとわかる」ベストセラー
『サクッとわかる ビジネス教養 地政学』
監修:奥山真司
出版社:新星出版社
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4位は『サクッとわかるビジネス教養 地政学』。この数年で地政学をテーマにしたビジネス書が数多く出版されましたが、本書はタイトル通り、地政学のポイントが「サクッとわかる」一冊です。
米中の関係、北方領土の問題、尖閣諸島における中国との対立、イギリスのEU離脱など、ニュースでよく耳にするが今さら聞けないテーマも、この本を読めば根本から学べるんです。2020年に書かれた本ですが、その後起きたロシアによるウクライナ侵攻の背景についても理解が深まります。
特に、この本には編集者の力を感じます。ビジュアルにも文章にも、読者に伝わりやすくするためにどうするべきかという、編集者と著者とのキャッチボールの痕跡が見えるんですよね。
5位は、「マインドフルネス」のハードルをグッと下げてくれるあの本
『1分間瞑想法』
著者:吉田昌生
出版社:フォレスト出版
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5位は『1分間瞑想法』。2016年に出版されたものですが、いま読んでも新鮮な一冊です。瞑想と聞くと時間がかかりそうなイメージがありませんか? ですが、この本はマインドフルネスを日常に取り入れるための方法をどれも1分間に落とし込んでいて画期的。僕はマインドフルネスの考え方が好きなのですが、この本を読むと「いま・ここ」に集中するとはどういうことかが想像しやすくなります。
著者はジャーナリングなど多様な手法を紹介していて、「自分に合うものを試してね」というスタンスです。しかも、「無になろうと思わなくていい」というような、いい意味での「ゆるさ」がある。
たとえば、「感覚に集中し、集中が途切れたら再び集中に戻る」という作業をくり返せば脳が鍛えられていくと解説されているのですが、そんなところからもわかるとおり、すぐにできそうなことばかり。ですから、マインドフルネスの実践のハードルがグッと下がるのではないかと思います。