最新記事
BOOKS

1万冊を読破した「プロ書評家」が選ぶ「推し本」ベスト5...共通項は「もっと楽に」

2023年4月15日(土)16時00分
flier編集部

4位は、地政学が「サクッとわかる」ベストセラー

230412fl_bio05.jpg

サクッとわかる ビジネス教養 地政学
 監修:奥山真司
 出版社:新星出版社
 要約を読む
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

4位は『サクッとわかるビジネス教養 地政学』。この数年で地政学をテーマにしたビジネス書が数多く出版されましたが、本書はタイトル通り、地政学のポイントが「サクッとわかる」一冊です。

米中の関係、北方領土の問題、尖閣諸島における中国との対立、イギリスのEU離脱など、ニュースでよく耳にするが今さら聞けないテーマも、この本を読めば根本から学べるんです。2020年に書かれた本ですが、その後起きたロシアによるウクライナ侵攻の背景についても理解が深まります。

特に、この本には編集者の力を感じます。ビジュアルにも文章にも、読者に伝わりやすくするためにどうするべきかという、編集者と著者とのキャッチボールの痕跡が見えるんですよね。

5位は、「マインドフルネス」のハードルをグッと下げてくれるあの本

230412fl_bio06.jpg

1分間瞑想法
 著者:吉田昌生
 出版社:フォレスト出版
 要約を読む
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

5位は『1分間瞑想法』。2016年に出版されたものですが、いま読んでも新鮮な一冊です。瞑想と聞くと時間がかかりそうなイメージがありませんか? ですが、この本はマインドフルネスを日常に取り入れるための方法をどれも1分間に落とし込んでいて画期的。僕はマインドフルネスの考え方が好きなのですが、この本を読むと「いま・ここ」に集中するとはどういうことかが想像しやすくなります。

著者はジャーナリングなど多様な手法を紹介していて、「自分に合うものを試してね」というスタンスです。しかも、「無になろうと思わなくていい」というような、いい意味での「ゆるさ」がある。

たとえば、「感覚に集中し、集中が途切れたら再び集中に戻る」という作業をくり返せば脳が鍛えられていくと解説されているのですが、そんなところからもわかるとおり、すぐにできそうなことばかり。ですから、マインドフルネスの実践のハードルがグッと下がるのではないかと思います。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

インフレ基調指標、10月の刈り込み平均値は前年比2

ワールド

米民主党上院議員、核実験を再開しないようトランプ氏

ビジネス

ノボノルディスクの次世代肥満症薬、中間試験で良好な

ワールド

トランプ氏、オバマケア補助金延長に反対も「何らかの
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 3
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後悔しない人生後半のマネープラン
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    7歳の娘の「スマホの検索履歴」で見つかった「衝撃の…
  • 8
    放置されていた、恐竜の「ゲロ」の化石...そこに眠っ…
  • 9
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 10
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 10
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 8
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中