最新記事
BOOKS

1万冊を読破した「プロ書評家」が選ぶ「推し本」ベスト5...共通項は「もっと楽に」

2023年4月15日(土)16時00分
flier編集部
トップ5ランキングイメージ

atakan-iStock

<2位はビジネスパーソンたちの普遍的な悩みに効く「知の巨人」の金言集...。では1位に選ばれた「推し本」は?>

ビジネスパーソンのためのニュースメディア「ライフハッカー・ジャパン」にて、「印南敦史の毎日書評」を10年にわたり連載してきた書評家・印南敦史さん。10年間で1万冊を読破する印南さんが紹介した本は次々に話題に。ライフハッカー・ジャパンで掲載された書評の選りすぐりを105冊紹介した、新著『いま自分に必要なビジネススキルが1テーマ3冊で身につく本』(日本実業出版社)を出版されました。

今回は新著でも紹介されていて、今年読んだ本または読み返した本のなかから「推し本ベスト5」を選んでいただきました。2位は「知の巨人」の金言集、では1位は?
※この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です。

ダントツ1位は、クリエイターの日常を描いた一冊

230412fl_bio02.jpg

天才たちの日課
 著者:メイソン・カリー
 翻訳:石田文子、金原瑞人
 出版社:フィルムアート社
 要約を読む
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

僕にとってダントツ1位の本は『天才たちの日課』です。小説家、芸術家、哲学者といった161人のクリエイターたちがいかに仕事や制作に向かっていたのか、その日常を淡々と描いた普遍的な名作です。偉大なクリエイターたちはみな自分なりの世界観をもっていて、気負ったところがない。

たとえば村上春樹さんは、長編小説を書いているときには日課を規則正しくこなしています。午前4時に起きて5、6時間仕事をし、午後はランニングや水泳へ。雑用後には読書をし、午後9時に寝る。こういった日課を毎日繰り返すって、村上さんらしいなと思いましたね。

この本を特におすすめしたいのは、「ビジネス書を読むのに疲れた人」。淡々とした書きぶりなので、読んでいてほっとするんです。それでいて、こんなライフスタイルもあるんだなと、知的好奇心をくすぐられます。僕自身、この本を読み返すたびに新しい発見を得ています。この10年間で1万冊以上の本を読んできましたが、一番好きな本だといえるかもしれませんね。

試写会
『クィア/Queer』 ニューズウィーク日本版独占試写会 45名様ご招待
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏とゼレンスキー氏が「非常に生産的な」協議

ワールド

ローマ教皇の葬儀、20万人が最後の別れ トランプ氏

ビジネス

豊田織機が非上場化を検討、トヨタやグループ企業が出

ビジネス

日産、武漢工場の生産25年度中にも終了 中国事業の
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは? いずれ中国共産党を脅かす可能性も
  • 3
    トランプ政権の悪評が直撃、各国がアメリカへの渡航勧告を強化
  • 4
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 5
    アメリカ鉄鋼産業の復活へ...鍵はトランプ関税ではな…
  • 6
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 7
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 8
    ロシア武器庫が爆発、巨大な火の玉が吹き上がる...ロ…
  • 9
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 10
    関税ショックのベトナムすらアメリカ寄りに...南シナ…
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 3
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初期に発見される
  • 4
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 5
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 6
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 7
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 8
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 9
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 10
    トランプ政権はナチスと類似?――「独裁者はまず大学…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中