電動トラックがブレイク、グーグル搭載車が急増? 2023年、自動車業界10の予測
TEN AUTO PREDICTIONS
3. 電動ピックアップトラックがブレイクの兆し
「今年の目玉は電動ピックアップトラック。年末までにシボレー・シルバラードEV、GMCのシエラEVデナリに加えテスラのサイバートラックが出そろい、フォードはF-150ライトニングの生産拡大を図る」と、S&Pのブリンリーは言う。
「ほかにもBMW、フィスカー、ポールスター、ボルボ、レクサス、ビンファストなど、新旧の複数のブランドが電動ピックアップトラックを発売する予定。アライバルやカヌーといった新興メーカーは、商用バンの発売を目指す」
4. サブスクがいよいよ主流に
「シートヒーター、リアルタイムで地図が更新される便利なカーナビ、EVの馬力アップに、手放し運転システム。いずれはこの全てがサブスクリプション(定額利用)の対象になるかもしれない」と中古車専門ウェブサイト、オートリストのデービッド・アンダーコフラー編集長は予想する。
「ステランティス、フォード、GMといったメーカーは、30年頃までに自動車のサブスクで年間数十億ドルの収益を上げることを目指している。私たちの調査によれば消費者がオプションや機能を前払いで買いたいと考えているのは明らかで、消費者の要望と逆行した動きだが。サブスク利用者は無線通信を介したOTAアップデートにより、クリック1つでサービスを開始したり停止したりできるだろう」
5. セダンよりもSUVが人気
「本田技研工業は新型アコードを1月に発売し、韓国の起亜自動車は新型リオを年内に発表する予定だが、人気の点では今年もSUV(スポーツユーティリティー車)がセダンをしのぐ」と、ブリンリーはみる。「SUVとピックアップトラックのシェアが微増する一方で、セダンのシェアは昨年の16%から今年は15%を割るだろう」
6. GMが注目の的に
「GMは独自に開発した新世代バッテリー、アルティウムが何かと話題だが、そのわりに現在アメリカで販売しているEVは3車種のみ。小型車ボルト、ラグジュアリーなキャデラック・リリック、そして価格が10万ドルを超えるハイエンドなハマーEVだ。そんなGMが今年はいよいよ、アルティウムを搭載したEVの販売を本格化させる」。そう解説するのは、オートパシフィックのキム。
「エントリーモデルが3万ドル程度の都市型SUVシボレー・エクイノックスは、手頃で魅力的なファミリー向けEVとして確実に人気が出るだろう。4万5000ドルといささか高価なシボレー・ブレイザーEVはデザイン性が高く、車内も広々としている」
GMの攻勢はまだ続く。「フォードのF-150ライトニングに対抗して、シボレー・シルバラードEVとGMCシエラEVを市場に投入。鳴り物入りで登場したアルティウム・テクノロジーを主力の量産車に搭載し、GMは勝負に出る」