ユーロ圏インフレ、短期的には低下加速を予測=オランダ中銀総裁

欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁は23日、ユーロ圏のインフレ率について、短期的には3月の予想よりも速いペースで低下する可能性があると述べた。1月撮影(2025年 ロイター/Yves Herman)
[23日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁は23日、ユーロ圏のインフレ率について、ユーロ高や燃料価格の下落、米国の追加関税発表の影響により短期的には3月の予想よりも速いペースで低下する可能性があると述べた。
ピーターソン国際経済研究所のイベントで同総裁は「ユーロ高とエネルギー価格の下落は、短期的な影響が結局それほどインフレ的ではない可能性を示唆している。しかし中期的には、世界のサプライチェーンの混乱が価格上昇圧力となるリスクが依然として存在する」とした。
また、貿易摩擦により物価が上昇する一方、欧州の財政支出拡大により雇用が支援される可能性があるため、インフレの中期的見通しはより不確実だと警告した。
ECBの政策金利については、緩和的でも引き締め的でもない政策金利が、概ね望ましい水準であり続けるとの見解を示した。