「何でも他人の責任」な人より、責任感の強い「優秀な人」の方が大きな失敗をする事実
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<何でも自分で責任を背負い込む「優秀な人たち」と、不運や仕事のせいにする「成績の悪い人たち」は、何が違うのか? 「自分に厳しすぎる人」たちの思考回路について>
現代を生きる私たちに必要なのは、「折れない心」だという。そのためにも路頭に迷ったときに元の道に戻してくれる、道しるべが大切になる。全米200万人の人生を変えてきたベストセラー『9ルール──自分を変える「黄金の法則」』(大和書房)より抜粋する。
失敗を人に話して、「完璧」を手放す
マラウィのムズズ大学の心理学研究者マリセン・ムウェールは、成績の悪いティーンエイジャーと成績優秀なティーンエイジャーの失敗の原因と思(おぼ)しきものを調べた。
優れた調査の例に漏れず、この調査でも僕らがうすうす感じていることが確認された。どんな人でも失敗する。それは誰だって知っている。でも、「優秀な人」が失敗すると、何が起こるのだろう?
それもお察しの通りだ。優秀な人ほどひどい失敗をする。成績の悪い人たちよりも、ずっと大きな失敗を。成績優秀な人たちは、「私のせいだ」と考える。「一生懸命やっても失敗したのは、〝私〞が力不足だったから」「〝僕〞が至らなくて、失敗してしまった」と。
成績の悪い人たちはどうだろう? 彼らは失敗を、「不運」や「仕事の難しさ」のせいにしがちだ。もちろん、泣き言も多めに言うだろう。
でも、彼らのほうが、組織や制度のせいで成功できなかったときには、素直にそう認められる。彼らのほうが自分に優しいのだ。自分にはどうしようもない要素が結果に影響した可能性を認められる。
事態がどんどん深刻になったり、求められる基準が際限なく上がったり、成績のプレッシャーが増したりするにつれて、「優秀で自分に厳しい人たち」の仲間入りをするリスクも高まる。ひょっとして、もう仲間入りした? 僕は、仲間入りしていた自覚がある。
では、どうすればいいのだろう? 一つ、できることがある。そのことをもっと人に話して、失敗を共有し、助けを求め、完璧であることを手放すのだ。すると、どうなるのか?