『シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント』ほか、いまオススメの本を紹介

2022年12月21日(水)12時53分
flier編集部

ウクライナから来た少女 ズラータ、16歳の日記
 著者:ズラータ・イヴァシコワ
 出版社:世界文化社
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

「皆さん、明日戦争になります」。

もしも、学校に行っていきなり先生からこんな一言を告げられたらどうだろう? まるで天気予報のように淡々と告げられるその一言がかえって不気味だ。

この本は、2月24日にロシアが侵攻した日から、著者が全財産16万円と、宝物としている「太宰治の全集」だけをもってウクライナから日本に避難をしてきた16歳の少女の日記だ。

学校にもうまく馴染めなかったほど引っ込み思案な少女が唯一夢みた日本。「日本を見ずに死んでたまるか」という切なる願いを糧に、まるで映画のように次から次へと起るトラブルにひたすら純粋に立ち向かっていく姿は、激動の日々に飲み込まれている私達にも胸打つものがある。

「今できることは、できるときに精一杯やる。後悔をしないように」。ズラータさんがこの本で伝えたいメッセージの一つだ。

学校の宿題も、クラスメイトとの別れも、再開の約束もできずに故郷を飛び出してきたからこそ、重みがある。

「ウクライナのバスや電車はとても厳つくて何年も使いまわすから、ボロボロです。暖房だってしょっちゅう壊れます。でも、一所懸命に役立とうとしているようで、私は大好きです。だから、私のスケッチブックには、暖房機のパイプのスケッチがたくさんあります。なんだかかわいいんです」とズラータさん。

今、ウクライナでは、エネルギー施設が破壊され、多くの人々は暖房のない生活を強いられようとしている。

彼女が愛した暖房機のパイプを描ける日がもう一度来るように、願わずにはいられなくなる一冊である。
(世界文化社 編集担当:後藤)

アウトプット3倍で今すぐ実践できる! すごろく読書術
 著者:原麻衣子
 出版社:同文舘出版
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

「本の内容を活かせないともったいない......」

「メモするからにはちゃんとメモしないと......」

夢を叶えたい! 学ぶことが大好き! な人ほど、

読書のハードルを無意識に上げてしまいがち。

「インプット:アウトプット=10:0」の読書では、なかなか行動につながりません。

多くの人は「情報」のみをインプットして覚えようとしますが、

残念ながら、私たちの脳内メモリーは限られています。

本書では、「感情が動くと、記憶が強化される」というメソッドを土台にした、

インプットだけで終わらない、アウトプット重視の読書術をご紹介。

ひらめいたアイデアも、あふれる気持ちも、そのまま記録するだけ! の

「すごろく式」ノートを活用して、

「①感情 ②情報 ③行動」の3点でアウトプットしていきます。

読みたいところから読んでOK!

途中で読み終えちゃってもOK!

資格試験本でもマンガでも雑誌でもOK!

「読む力」「選ぶ力」「行動する力」が上がる!

本(著者)が主役ではなく、読者(読み手)自身が主役の新しい読書ノート術。

読書に苦手意識を持っている人にこそ読んでいただきたい1冊です。
(同文舘出版ビジネス書編集部 戸井田)

◇ ◇ ◇


flier編集部

本の要約サービス「flier(フライヤー)」は、「書店に並ぶ本の数が多すぎて、何を読めば良いか分からない」「立ち読みをしたり、書評を読んだりしただけでは、どんな内容の本なのか十分につかめない」というビジネスパーソンの悩みに答え、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。

通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されており、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。

このほか、オンライン読書コミュニティ「flier book labo」の運営など、フライヤーはビジネスパーソンの学びを応援しています。

flier_logo_nwj01.jpg

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日経平均は大幅に3日続落、一時3万1000円割れ 

ワールド

インドネシア、国内外為市場に「積極介入」へ 8日に

ビジネス

中国国営ファンド、市場安定化へ積極対策=証券時報

ビジネス

スズキ、株式売り出しを決議 東京海上と損保ジャパン
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    紅茶をこよなく愛するイギリス人の僕がティーバッグ使い回しをやめるまで
  • 4
    ロシア黒海艦隊をドローン襲撃...防空ミサイルを回避…
  • 5
    フジテレビが中居正広に対し損害賠償を請求すべき理由
  • 6
    ユン韓国大統領がついに罷免、勝利したのは誰なのか?
  • 7
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 8
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 9
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡…
  • 10
    4分の3が未知の「海の底」には何がある? NASAと仏…
  • 1
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 5
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 6
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 7
    5万年以上も前の人類最古の「物語の絵」...何が描か…
  • 8
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 9
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡…
  • 10
    ロシア黒海艦隊をドローン襲撃...防空ミサイルを回避…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 8
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中