もう現代人の「タイパ」欲求は止まらない...そこで使える「ショート動画」ビジネス術
天野彬氏(世界文化社提供)
<『新世代のビジネスはスマホの中から生まれる』著者・天野彬氏に聞く、ショート動画・TikTokの未来像とビジネスへの活用術>
※このインタビュー記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です。
「TikTok売れ」という現象が若者を中心に巻き起こる中、TikTokを利用したことがないという層も、年上の世代になるほど増える傾向にあります。
今、TikTokに代表されるショートムービーがなぜ支持されるのか。人々が高いタイムパフォーマンスを求めるトレンドは必然なのか。
長年SNSマーケティングに関するリサーチやコンサルティングに携わってきた電通メディアイノベーションラボ主任研究員、天野彬さんの新著『新世代のビジネスはスマホの中から生まれる』はそうした気になる疑問につぶさに答えてくれています。
ビジネスで使えるTikTok活用術をまとめた新著について、インタビューで伺いました。
TikTokを使わない世代へ
── これまでもSNSに関する著作を手掛けられています。新著の位置付けや着想の背景についてお教えください。
最初の単著にあたる2017年刊行の『シェアしたがる心理』では、人々がスマートフォンを持ち、SNSを使うようになって、世の中のコミュニケーションや企業のマーケティング活動はどのように変化するかを解説しました。
2019年に刊行された2冊目の『SNS変遷史』では、人々がSNSを欠かせなくなるにいたる経緯やその手段の変化を追い、歴史をひも解きました。
そして本書『新世代のビジネスはスマホの中から生まれる』(以下、本書)では、SNSの中でも近年急速に普及しているTikTokをはじめとしたショートムービーについて取り上げています。本書の企画が持ち上がった2020年ごろ、ショートムービーの影響力はすでにかなり大きくなっていましたが、2022年現在ますます強まっている印象を受けます。
本書では、SNSの世界で今何が起きているのかを客観的に分析しつつ、そこで勃興するユースカルチャーといった手触りのあるテーマにも触れています。そしてそれを踏まえることで見えてくる、企業やメディア、出版社、そして一般ユーザーがSNSをどのように使うと効果的かという点にも踏み込んでまとめました。
その意味で、本書は私の過去の著作で論じてきたSNSマーケティング論の集大成になると位置付けています。
『新世代のビジネスはスマホの中から生まれる
ショートムービー時代のSNSマーケティング』
著者:天野彬
出版社:世界文化社
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)
『SNS変遷史
「いいね!」でつながる社会のゆくえ』(イースト新書)
著者:天野彬
出版社:イースト・プレス
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)
『シェアしたがる心理
~SNSの情報環境を読み解く7つの視点~』
著者:天野彬
出版社:宣伝会議
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)
── 主にどのような読者層を想定されていますか。
マーケティング、販促、広報など、普段仕事でSNSを使う機会がある方にとって、お役に立てる書になっていると自負しています。特に、TikTokの何が熱狂的に受け入れられているのかについて、まったく利用したことがない方を念頭に置きながら、分かりやすく解説しました。