資本主義は「ボトムアップ型」に変わる、そこで求められる「5%」に入るには
持続可能な社会に向け、自分の何らかのアクションが未来を変えたという成功体験をした人が身近にいれば、成功体験の輪が伝播していきやすいはずです。その際に大切なのは、しっかりとした価値観で応援することです。
荒木: 価格、消費も含め、立ち止まって考えるということはとても大事なことですね。日々主体的に、一つでも行動に移してみることが、大きな社会のうねりになっていくのでしょうね。
村上:そうですね。日本の「地方創生」も、実はサステナブル資本主義と相性がいいと思っています。大きな仕組みでなくとも、小さなエコノミーの中でサステナブルの形はできるはずです。価値観にいかに共感してもらえるかが重要であり、小さな活動が大きな成果を生むと考えています。
労働者、行政を巻き込んでサステナブルな形を小さくてもつくり、5%の共感的な消費者が徐々に増えていけば理想的ですね。そうした成功モデルは、世界に広がっていく可能性を秘めています。
そのような気づきにつなげていただけたらと思い、本書を書きました。
荒木:「GAFAを超えるぞ」といった大きなものでなく、手触り感のある、小さなところでエコシステムを回していくことにヒントがある、というお話ですね。
本日はありがとうございました。
『サステナブル資本主義』
著者:村上誠典
出版社:祥伝社
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村上誠典(むらかみ たかふみ)
1978年、兵庫県生まれ。シニフィアン株式会社共同代表。東京大学・宇宙科学研究所(現JAXA)を経て、ゴールドマン・サックス証券に入社。東京・海外オフィスにてM&A、資金調達、IR、コーポレートファイナンスの専門家としてグローバル企業の戦略的転換を数多く経験。2017年に「未来世代に引き継ぐ産業創出」をテーマにシニフィアンを創業。200億円の独立系グロースキャピタルを通じたスタートアップ投資や経営支援、上場/未上場の成長企業向けのアドバイザリーを行なう。
荒木博行(あらき ひろゆき)
株式会社学びデザイン 代表取締役社長、株式会社フライヤーアドバイザー兼エバンジェリスト、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部 客員教員、武蔵野大学アントレプレナーシップ研究所客員研究員、株式会社絵本ナビ社外監査役、株式会社NOKIOO スクラ事業アドバイザー。グロービス経営大学院副研究科長を務めるなど人材育成・指導の分野に20年以上携わる。
著書に『藁を手に旅に出よう』(文藝春秋)、『見るだけでわかる! ビジネス書図鑑』『見るだけでわかる!ビジネス書図鑑 これからの教養編』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『世界「倒産」図鑑』『世界「失敗」製品図鑑』(日経BP)など。Voicy「荒木博行のbook cafe」毎朝放送中。
flier編集部
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