最新記事

BOOKS

米国の「プロジェクトX」/成功者の失敗に学ぶ/東大生のノート術...【出版社イチオシ6冊】

2021年6月4日(金)18時46分
flier編集部
外国人ビジネスマン(イメージ)

shapecharge-iStock

<これからの企業広告、つい使ってしまう「もったいない」言い方、「今」を充実させる方法......。各出版社がいま最もおすすめする6冊を紹介>

各出版社の「これはぜひ推したい!」という新刊本を紹介。発行に携わった出版社の担当者たちが、それぞれの本のエッセンスやおすすめのポイントなどをご案内します(この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です)。

TROUBLE MAKERS トラブルメーカーズ 「異端児」たちはいかにしてシリコンバレーを創ったのか?



著者:レスリー・バーリン
翻訳:牧野洋
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

本書は、訳者の牧野洋さんの表現を借りれば「シリコンバレーの『プロジェクトX』」です。起業とイノベーションの世界一の舞台であるシリコンバレー。それが創り出される過程を描いたドキュメンタリーですから、面白くないわけがありません。

主役は7人の「トラブルメーカー(問題児)」たち。スティーブ・ジョブズのような有名人ではなく、日本ではもちろん、アメリカでもあまり知られていない彼らが、知恵と勇気を発揮して既成のビジネスの枠を突破していく様子が生き生きと書かれています。

一人ひとりの物語が時間を追って交互に展開されていくという巧みな構成で、700ページを超える大作ですが、ワクワクしながら読み進められます。ページをめくる手が止まらない圧倒的な面白さを味わいながら、ビジネスについても多くの示唆を得ることができる本書、本当にお買い得だと思います。ぜひ、お読みください。
(編集担当 藤田浩芳)


広告がなくなる日

210603ichi01.jpg
著者:牧野圭太
出版社:クロスメディア・パブリッシング(インプレス)


「広告がなくなる日」。刺激的なタイトルですが、これは文字通り「広告がこの世から消えてなくなる」という意味ではありません。Web/SNSがインフラ化した現代、企業がこれからも生活者から支持され続けるためには、その広告活動も、従来から考え方・あり方を変える必要があることを提言しています。

多くの企業にとって「広告」は、商品・サービスを販売するための「コスト」と考えられてきました。本書では、そのような従来型の広告ではなく、広告費やアイデアを、商品・サービスの「生産」そのものに傾けることで、予算の多寡に依らず「広告」としても機能する、これからの広告のあるべき姿について言及しています。

また、その具体として、PRODUCT、PRESENT、PROJECT、JOURNALISM、ACTIVISM、BEHAVIORという、6つの広告クリティブのあり方を実例と共に示しています。

さらに、本書は途中から本の向きを変えて縦に開く構造となっていて、プレゼンテーションを見るかのように読むこともできます。企業の広告・宣伝ご担当者、広告業界従事者の方をはじめ、多くの方におすすめしたい書籍です。この新しい読書体験も含めて楽しんでいただければ、嬉しく思います。
(社長室 高橋孝介)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日産、武漢工場の生産25年度中にも終了 中国事業の

ビジネス

豊田織機の非公開化報道、トヨタ「一部出資含め様々な

ビジネス

中国への融資終了に具体的措置を、米財務長官がアジア

ビジネス

ベッセント長官、日韓との生産的な貿易協議を歓迎 米
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは? いずれ中国共産党を脅かす可能性も
  • 3
    トランプ政権の悪評が直撃、各国がアメリカへの渡航勧告を強化
  • 4
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 5
    アメリカ鉄鋼産業の復活へ...鍵はトランプ関税ではな…
  • 6
    ロシア武器庫が爆発、巨大な火の玉が吹き上がる...ロ…
  • 7
    関税ショックのベトナムすらアメリカ寄りに...南シナ…
  • 8
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 9
    ロケット弾直撃で次々に爆発、ロシア軍ヘリ4機が「破…
  • 10
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 3
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初期に発見される
  • 4
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 5
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 6
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 7
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 8
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 9
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 10
    トランプ政権はナチスと類似?――「独裁者はまず大学…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中