ビジネスで新しい何かを生み出す「妄想」の力【flier編集部イチオシ今月の3冊】
デザイン・ドリブン・イノベーション
著者:ロベルト・ベルガンティ
翻訳:立命館大学DML
監訳:佐藤典司、岩谷昌樹、八重樫文
出版社:クロスメディア・パブリッシング
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最後にご紹介したいのが、「意味のイノベーション」で知られるベルガンティの著作。アイデアを考えるとき、特にビジネスの文脈では「まずユーザーや市場のニーズを把握して〜」となりがちですが、その結果、どの商品も決定的な機能の差がない、いわゆるコモディティ化が進んでしまったように思います。
ベルガンティは、ユーザーが本当に望んでいるのは、モノゴトのもつ意味を刷新するような、「まったく新しいもの」だとし、自分自身から自ずと湧き上がってくるアイデアがカギになると指摘します。全員でブレストを重ねるのではなく、一人の「妄想」をとことんドライブさせることが、より意味のあるイノベーションを紡ぎ出すというわけです。
特にユニークなのが、「妄想」を現実にも耐えられるものにするため、「解釈」と「対話」を重視している点です。ある意味、個人のもつ哲学や世界観が試される方法論ともいえるでしょう。そういう領域を得意としている人であれば、ばっちりハマる方法論なのではないでしょうか。
flier編集部
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