最新記事

暗号通貨

テスラ車、ビットコインで購入可能に? どうなる決済の仕組み

2021年2月9日(火)17時37分

独自の決済システム構築も

専門家は、テスラが仲介業者を利用せず、独自の決済システムを構築する可能性もあるとみている。そうすれば、ビットコインを受け取り、経営陣の判断でいつでも売却することが可能になる。

ただ、これは異例の選択となる。決済サービス大手のペイパル・ホールディングスは今年半ばまでに自社ネットワークで仮想通貨の利用を認める見通しだが、そのペイパルでさえ、パクソス・トラスト・カンパニーを通じて決済を行う方針だ。つまり、商品の売り手もペイパルも仮想通貨を保有する必要はない。

テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はネット上で仮想通貨への熱い支持を示しており、業界関係者は、必要なインフラを構築する技術的ノウハウが同氏にはあると指摘する。

テスラがこの方法を選択すれば、顧客はビットコインをテスラ独自のシステムに送ることになる。コインシェアーズのダニー・マスターズ会長は、テスラはおそらく、非常に短時間保証された交換レートを設定する必要があるとみている。

同会長は「テスラ車の価格は引き続きドルで設定される可能性が高い。その上で同社は顧客との間で『ドルかビットコインを送ってください。ビットコインを送る場合、この価格は5分間有効です』といったやり取りをすることになるだろう」と語った。

(Anna Irrera記者)

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・さようならトランプ、負債3億ドルと数々の訴訟、捜査が待っている
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
→→→【2021年最新 証券会社ランキング】



ニューズウィーク日本版 独占取材カンボジア国際詐欺
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年4月29日号(4月22日発売)は「独占取材 カンボジア国際詐欺」特集。タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ米政権、サウジに1000億ドルを超える兵器

ワールド

インドネシア成長率、貿易問題あっても今年5%前後維

ビジネス

中国財政相、世界経済の成長は不十分と指摘 G20会

ワールド

ローマ教皇フランシスコに最後の別れ、大聖堂に弔問の
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは?【最新研究】
  • 2
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 3
    日本の10代女子の多くが「子どもは欲しくない」と考えるのはなぜか
  • 4
    トランプ政権の悪評が直撃、各国がアメリカへの渡航…
  • 5
    トランプ政権はナチスと類似?――「独裁者はまず大学…
  • 6
    【クイズ】世界で最もヒットした「日本のアニメ映画…
  • 7
    アメリカ鉄鋼産業の復活へ...鍵はトランプ関税ではな…
  • 8
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 9
    欧州をなじった口でインドを絶賛...バンスの頭には中…
  • 10
    「地球外生命体の最強証拠」? 惑星K2-18bで発見「生…
  • 1
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 2
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇した「透けレギンス」投稿にネット騒然
  • 3
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初期に発見される
  • 4
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 5
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 6
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 7
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 8
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はど…
  • 9
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 10
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中