最新記事
ビジネス

LINE公式アカウントが他のSNSよりビジネスに効果的な理由

2020年9月25日(金)16時40分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

【3】即効性がある
いま成果を出したいものに、即コミットできる。例えば飲食店なら、雨で売り上げが落ちそうな日に、「雨のクーポン」を配信して来店を促すことが可能だ。

【4】返信されやすい
一斉配信だけでなく、登録者との1対1のトークができる。特に高額商品を販売するビジネスでは、購入に関する相談を受けることができるので非常に有効。

■あいさつメッセージを「ただのあいさつ」にしない

「友だち追加」されると相手に最初に送られるのが「あいさつメッセージ」だ。堤氏によれば、ここがアカウント整備で最も重要なポイント。友だち追加のお礼の登録特典を付けることで、友だちを集めやすくするのだ。

登録特典の内容は、目的から逆算する。例えば堤氏のLINE公式アカウントの目的は、自身が代表を務める株式会社マーケリンクが開催するセミナーの集客である。

このときにポイントになるのが、次の3つだ。


①「目的」につながる登録特典であること
②最小の労力で工数がかからないものであること
③それ欲しい! 面白そう! と思わせるものであること
(『超簡単!SNS仕事術』64ページより)

下記がマーケリンクの実際の無料登録特典。3大特典+抽選会という構成になっている。

snslinebook20200923-chart1.png

『超簡単!SNS仕事術』64ページより

特典1はLINE公式アカウントの運用方法の解説動画だが、タップすると再生され、最後にセミナーの案内をアナウンスする。特典2と3も同様に、特典のダウンロードページの中でセミナーの案内をしている。

また、大抽選会で当選する商品はセミナー参加権だ。つまり、どの特典を見たとしても最終的にはセミナーの参加につながるようになっている。

このような手法を採っているマーケリンクのLINE公式アカウントでは、友だち追加後のセミナー参加者は、30%の高確率だという。

飲食店であれば「ドリンク1杯クーポン」などの特典が多い。そこに面白さを加味して、「抽選に当たれば、ステーキ無料クーポン(外れてもドリンク1杯無料)」とすると、より登録者の増加が期待できると堤氏は言う。

売り上げを最大化する「配信の法則」

どうせLINE公式アカウントの配信をするなら、より効果的な配信をしたい。堤氏によると、売り上げを最大化するための「配信の法則」があるという。


・配信は月4回でOK(プラスαももちろん可)
・売り上げをUPするためには「反応率」を上げることが大事
・反応率を上げるためにはカードタイプメッセージを使うと効果的
・自分のキャラ出し×企画でさらに反応率を上げられる
・企画は季節と絡めた連想ゲームで
・配信をルーティーン化して労力や負担を減らす
(『超簡単!SNS仕事術』158ページより)

この説明にあるように、大切なのは「反応率」。堤氏は、売り上げの公式を次のように定義しているからだ。


売り上げ=友だち数×反応率×単価

反応率とは「クリック率」や「商品やサービスの申し込み率」のこと。では、反応率はどうすれば上がるのだろうか?

【関連記事】奇抜な名前の高級食パン店を大ヒットさせたプロデューサー、そのノウハウを明かす

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ミャンマー地震の死者1000人超に、タイの崩壊ビル

ビジネス

中国・EUの通商トップが会談、公平な競争条件を協議

ワールド

焦点:大混乱に陥る米国の漁業、トランプ政権が割当量

ワールド

トランプ氏、相互関税巡り交渉用意 医薬品への関税も
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジェールからも追放される中国人
  • 3
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中国・河南省で見つかった「異常な」埋葬文化
  • 4
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 5
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 6
    なぜANAは、手荷物カウンターの待ち時間を最大50分か…
  • 7
    不屈のウクライナ、失ったクルスクの代わりにベルゴ…
  • 8
    アルコール依存症を克服して「人生がカラフルなこと…
  • 9
    最古の記録が大幅更新? アルファベットの起源に驚…
  • 10
    最悪失明...目の健康を脅かす「2型糖尿病」が若い世…
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えない「よい炭水化物」とは?
  • 4
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 5
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 7
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 8
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大…
  • 9
    大谷登場でざわつく報道陣...山本由伸の会見で大谷翔…
  • 10
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 6
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中