コロナショックに直撃された非正規女性 仕事失い生活も苦しく
まだまだ続く解雇・雇い止め
日本の全労働者の約4割が非正規で働いているが、女性だけでみると、6割弱がパート、アルバイト、派遣社員などの非正規労働者。男性では非正規の比率は2割程度にすぎない。
野村氏は、非正規労働者に対する解雇、雇い止めは、まだまだこれから増えるとみている。契約社員の場合、3カ月ごとに更新されるケースが多く、6月末に職を失う人が急増するとの見方もある。
非正規社員の待遇改善に取り組む労働組合、派遣ユニオンの関根秀一郎書記長は「リーマン・ショックの時、派遣切りがあったのは製造業が中心だったが、今回はあらゆる業種に広がっている傾向がある。まだまだ雇い止めはどんどん継続していくと思う」と話す。
政府が経団連に対し、雇い止めや解雇を行わないよう要請したが、その効果は期待できるかとの質問に、関根氏は「お願いして聞いてくれるものではない。切れないようにルールを作らなければならない」と答えた。
宮崎亜巳、山光瑛美(取材協力:リンダ・シーグ 編集:山川薫)
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