東京株式市場、日経平均は上げ幅拡大400円高 米国でのコロナ死者数減を好感
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4月6日、前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比429円38銭高の1万8249円57銭となり、大幅続伸した。東京証券取引所で2018年10月撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)
前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比429円38銭高の1万8249円57銭となり、大幅続伸した。前週末の米国株式市場が下落したことを受けて、朝方は小安くなったが、次第に買い優勢の展開に変わり、一時600円近くまで上昇した。市場では、これまで警戒されていた緊急事態宣言が準備入りとなったことで、材料出尽くし感が台頭したとみる関係者が多い。
前週末3日の米国株式市場は、3月雇用者数が大幅に落ち込んだことで、不況への不安が強まったことを受けて下落。雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月から70万1000人減。前月の27万5000人増から大幅な落ち込みに転じた。「OPECプラス」会合延期で供給過剰懸念が強まり原油先物が下落していることも悪材料としてカウントされている。
そうした状況下、日経平均は小幅安となる場面があったものの、次第に幅広く物色され堅調に推移。日本国内で新型コロナウイルスの感染拡大を受けて緊急事態宣言の準備入りとの報道が出たことで「これまで懸念材料だったものが現実味を帯びたため、悪材料出尽くし感を誘った」(国内証券)との声が出ている。
東京都では5日、新型コロナ感染が確認された人が過去最高の143人となり、100人以上の感染が確認されるのは2日連続となった。