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全社一斉テレワーク、1カ月で見えた極意 クラウド会計サービス会社freeeが直面した課題とは

2020年4月17日(金)16時40分
中川 雅博(東洋経済 記者) *東洋経済オンラインからの転載

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4月1日に行われたオンラインの入社式は、freeeのオフィスから徒歩圏内に住む少数の社員が社内のスタジオで運営に当たり、画面上にビデオ会議で参加している人を映すなどの工夫を凝らした(写真:freee)

チームとしての一体感をどう作るか

──テレワーク環境下で、社内のチームワークをどのようにとっているのですか。

確かにテレワークは信頼関係をすり減らしていく面もある。いつも以上にチームビルディング(チーム内の信頼関係構築)を意識してやらないと社員は不安になる。

そのため、各チームで必ず定期的に雑談だけをするビデオ会議を設けることをルールにしている。こうしないと、どうしても用件だけを話してしまいがちだ。会社にいればエレベーターや廊下などでちょこっとした会話をしている。それをリモート環境でも担保する。チームによっては常にビデオ会議でつながっているというところもある。

「朝会」「夕会」で情報共有

定期的に社内のイベントスペースで、全社員を集めた「全社ミーティング」を実施していた。全員が在宅になったからこそ継続が大事だと思い、コンテンツを充実させるよう指示を出した。

グーグルのビデオ会議システム「Hangouts Meet(ハングアウト・ミート)」やフェイスブックの社内SNS用サービス「Workplace(ワークプレース)」を活用し、担当社員が自宅でテレビ番組のように映像を編集してコンテンツを発信できるようにした。

任意の場所に複数名の顔をリアルタイムに表示させたり、映像にスライドを重ね合わせたりなど、クリエイティビティの高い映像が可能になった。全社ミーティングではもともとヒーローインタビューのような形で活躍した社員に話を聞いたり、プロジェクトのドキュメンタリー動画を作ったりしていた。これをオンライン用に「ハック」(巧みに解決)するのもfreeeの文化だと思っている。

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