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世界経済航空グループ3連合が共同声明、各国に新型コロナ対策支援呼び掛け
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世界の航空大手が加盟するワンワールド、スカイチーム、スターアライアンスの3航空連合は16日、共同声明を発表し、各国政府に対し新型コロナウイルスの感染拡大で影響を受けた航空各社を支援するよう呼び掛けた。ストックホルム近郊の空港で撮影(2020年 ロイター/TT NEWS AGENCY)
世界の航空大手が加盟するワンワールド、スカイチーム、スターアライアンスの3航空連合は16日、共同声明を発表し、各国政府に対し新型コロナウイルスの感染拡大で影響を受けた航空各社を支援するよう呼び掛けた。
3航空連合は声明で「新型ウイルス感染拡大により航空業界は前代未聞の影響を受けている」とし、各国政府に対し影響の緩和に向けた支援を行うよう呼び掛けた。航空連合がこうした共同声明を発表するのは異例。
感染拡大を受け航空各社の間でこの日も減便やスタッフ削減などの動きが継続。米国ではデルタ航空、アメリカン航空、ユナイテッド航空が政府支援を巡りホワイトハウスと協議していることが明らかになっているほか、ドイツ、フランス、オランダ、英国もこれまでに航空業界の支援策を検討していることを明らかにしている。
フィンランド航空(フィンエアー)のマンネル最高経営責任者(CEO)は「この新型ウイルス感染拡大は航空業界の歴史始まって以来の最大の危機となる」との見方を示した。
バーンスタインのアナリスト、ダニエル・ロエスカ氏は、「航空各社は手元流動性の流出に歯止めがかけられない状態になっている」と指摘。航空会社の存続は今や各国政府次第だとし、「緊急流動性支援のほか、手元流動性の保全に向け短期レイオフを可能にしたりする措置に主眼が置かれる必要がある」と述べた。
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