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2020米大統領選でトランプに挑むのは誰か──最初の民主党討論会から占う
そして最後に、意外なダークホースがいる。筆者がひそかに応援している男、ピート・ブーティジェッジだ。中西部インディアナ州の小都市サウスベンドの市長にすぎないが、パフォーマンスは安定している(第1回討論会でも、受け狙いの無理な演技はしなかった)。市政の失敗を潔く認めた(政界ではめったにないことだ)のも好感が持てる。今後の討論会でもこの真摯な姿勢を貫けば、支持率はぐんと上がるかもしれない。
現時点の世論調査で、トップ集団の4人から大きく引き離されているのは事実だが、それでも5位につけている。経歴勝負のバイデンはいずれ自滅する可能性があり、その場合はバイデン支持層の多くがブーティジェッジに流れそうだ。
しかも彼の陣営は、この3カ月で2500万ドルもの選挙資金を調達したという。本当だとすれば、本気で彼に、文字どおり賭けている人が多いということだ。先は見通せないが、まだまだ彼は侮れない。
いずれにせよ先は長い。正式な候補を決める党大会は来年の夏で、それまでは過酷な消耗戦が続く。そうであれば、すねに傷を持たない若手が有利だろう。つまりハリスとブーティジェッジにアドバンテージあり。先は長いのだ。
<本誌2019年7月16日号掲載>
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