プーチン大統領、復活祭の一時停戦を宣言 ウクライナ同調が条件

ロシアのプーチン大統領は19日、復活祭に合わせてウクライナでの一時的な停戦を宣言し、モスクワ時間19日午後6時(日本時間20日午前0時)から21日午前0時(同午前6時)までの30時間、軍事行動を停止するよう自国軍に命じた。代表撮影。Sputnik提供(2025年 ロイター)
[19日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は19日、復活祭に合わせてウクライナでの一時的な停戦を宣言し、モスクワ時間19日午後6時(日本時間20日午前0時)から21日午前0時(同午前6時)までの30時間、軍事行動を停止するよう自国軍に命じた。
プーチン大統領は会議でゲラシモフ軍参謀総長に、「人道的配慮に基づき、ロシア側は復活祭の休戦を発表する。この期間の全ての軍事活動の停止を命じる」と指示した。その上で「ウクライナがわれわれに同調することを想定している。同時に、わが軍は停戦違反や敵の挑発行為、攻撃的な行動を撃退する準備を整えるべきだ」と述べた。
ロシア国防省は、ウクライナに対する「特別軍事作戦」の実施地域の全司令官に戦闘の一時停止を命じたと発表した。ロシア軍はウクライナとの「相互尊重」を条件に停戦を順守するとした。
トランプ米大統領とルビオ国務長官は18日、ロシアとウクライナの和平合意が成立する明確な兆候が早期になければ、仲介から撤退する意向を示した。
プーチン大統領は19日の会議で、ロシアは紛争の平和的解決に向けた米国、中国、BRICS諸国の努力を歓迎すると述べた。
<キーウで空襲警報>
ウクライナの首都キーウでは、ロシアの停戦発効予定の約1時間前に空襲警報が発令された。
ゼレンスキー大統領は、ロシアの一時停戦宣言を「プーチン大統領による人命をもてあそぶ、もう一つの試み」と指摘。停戦発効予定の45分前時点で、ウクライナ軍がロシアのドローン(無人機)攻撃に対応しているとし、「われわれの上空を飛ぶシャヘドドローンは、プーチン大統領のイースターと人命に対する真の姿勢を示す」とXに投稿した。