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大谷翔平効果か......ワールドシリーズのチケットが異常高騰
大谷のワールドシリーズでの活躍にMLBファンの期待が高まっている? Kiyoshi Mio/USA TODAY Sports/REUTERS
<大谷とジャッジの対決という歴史的ドラマへの期待感からか、通常の公式戦の22倍という前代未聞の高額に>
メジャーリーグのチケット価格は、球団によってバラツキがありますが、公式戦の場合、最低価格はそれほど高くはありません。対戦カードによっては、5ドルとか、10ドルといった格安のチケットを出すこともあります。また、チケットの販売を大手に委託している場合は、ダイナミックプライシングといって需要と供給で価格が変動することもあります。
例えば、ニューヨーク・ヤンキースの場合、シーズンの大詰めの優勝決定直前の段階では、ブリーチャーという一番高い階段席が39ドル。外野だとホームランボールが飛んできそうな席が80ドル、もう少し上で60ドルというような水準でした。ちなみに、ネット裏のプレミアム席だと最高880ドルというような価格になっていました。
これが、ポストシーズンになると、どんどん価格が上がっていきます。ワイルドカード、地区シリーズ、リーグ優勝決定戦とランクが上がるにつれて、チケットもどんどん高くなっていきます。そんな中で、現地時間の15日からワールドシリーズ(WS)のチケットが順次発売になりました。ヤンキースの場合は現時点では、7試合制のALCSで1勝しただけですが、早くもこの日の午後2時(一部は1時から先行販売)から主催ゲームのチケットを一般に販売し始めたのです。
もちろん、このALCSで敗退した場合は、ヤンキースタジアムでのWSは消滅します。その場合のチケット代金は、購入者のクレジットカードに返金されることになっています。そうではあるのですが、売上を早く確定したい各球団はこのタイミングでWSのチケットを発売したのでした。もっとも、シーズンチケット保有者にはその前に先行発売がされているので、この日に入手できるチケットはそれほど沢山はありません。それでも、ネットには多数のファンが殺到し、ブラウザ上で待ち行列を形成しています。
前代未聞の価格高騰
問題はその価格です。過去の経緯を無視したような、高騰が起きているのです。ダイナミックプライシングのアルゴリズムが需給関係から価格を設定したのかもしれませんが、とにかく前代未聞の価格になっています。
昨年までは、一般的な傾向として公式戦、地区シリーズ(DS)、リーグ優勝決定戦(LCS)と倍々になっていき、WSはさらにその倍というのが「相場」でした。近年は、公式戦と地区シリーズの間に、ワイルドカードゲームが開催されるようになりましたが、そのチケットは大体公式戦の1.5倍であり、全体の「倍々ゲーム」には変わりはなかったのです。ちなみに、今年もリーグ優勝決定戦(LCS)までの価格は、ヤンキースの場合はこの公式から大きく外れてはいませんでした。
ところが、今回発売されたWSのチケットはこの計算を大幅に超えた価格になっています。
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