- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- 迷走するアメリカのコロナ対策 登校再開をめぐって分…
迷走するアメリカのコロナ対策 登校再開をめぐって分裂する世論
感染予防の観点からオンライン授業を選ぶ家庭もあるが Lucy Nicholson-REUTERS
<共働きの世帯は子どもを学校に行かせたいが、余裕のある家庭は行かせたくない>
アメリカでは現在、新型コロナウイルスの感染拡大があらためて全国規模となっています。私の住むニュージャージー州など米国東北部では、3~4月に大きなピークがあり、その後は沈静化していましたが、11月の後半に入って明らかに数字が悪化してきました。隣のニューヨーク州も、あらためて医療体制に負荷が生じる事態となっています。
そんななかで、各市町村の教育現場は迷走しています。例えば、ニューヨーク市の場合は11月18日に、デブラシオ市長が公立学校における「生徒の登校をシャットダウン」して全面的にオンライン授業に切り替えました。
理由としては、7日間の移動平均値として、PCR検査における陽性率が3%を越えたからだとしています。従来からそのようなガイドラインを決めており、これに達したという理由で登校をストップさせたのです。
この対応には賛否両論が出ました。多くの保護者からは「レストランがまだ堂々と営業しているのに、学校を先に閉めるのは納得できない」という声が出ていたのです。そうした声に引きずられたのか、デブラシオ市長は29日になって「小学5年生以下については12月7日に登校を再開する」としています。
家庭の事情によって意見は分かれる
登校はすべての授業日ではなく「ハイブリッド方式」、つまり授業日の半分は登校し、半分は在宅でオンライン授業を受けるという形式になります。キンダーガーテン(つまり日本の年長にあたる5才児)から小学5年生が対象で、しかも事前に「フル在宅」ではなく「ハイブリッド希望」という手続きをしている家庭の児童のみが対象です。6年生以上の中高生は依然として100%オンラインになります。
では、今回は判断基準となる「陽性率の移動平均」はどうかというと、「3.9%」となっており基準値よりかなり高いわけです。ですから、保護者の中には「再開して大丈夫なのか?」という混乱が生じています。これに対してデブラシオ市長は、最新の調査結果と知見によれば生徒の安全性は保証できるとしていますが、市内の世論の中にはモヤモヤしたものが漂っているようです。
市長が迷走する背景には、世論の分裂があります。
ロス山火事で崩壊の危機、どうなるアメリカの火災保険 2025.01.15
日鉄はUSスチール買収禁止に対して正々堂々、訴訟で勝負すればいい 2025.01.08
日本企業の国内軽視が招いた1人当たりGDPの凋落 2024.12.25
日産とホンダの経営統合と日本経済の空洞化を考える 2024.12.18
医療保険CEO銃殺事件が映すアメリカの現在 2024.12.11
二期目のトランプと「現実世界」を繋ぐのは誰か? 2024.12.04
日本とアメリカの現状否定票、その共通点と相違点 2024.11.27
-
港区 営業アシスタント「海外ネットワークを持つ外資系総合商社」フレックス/残業月10h/年休120日
コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド
- 東京都
- 年収500万円~550万円
- 正社員
-
一般事務/メーカー 残業なし/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
貿易事務/流通関連 駅チカ/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
経験5年必須/プリセールス/年商250億円企業/リモート可/外資系企業
SAI DIGITAL株式会社
- 東京都
- 年収400万円~750万円
- 正社員