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祝・連載100回!当コラムの美味しいところを凝縮しました(パックン)
予測や周知のほかに、制度、政策、国民の行動などをよりいい方向へと、世界を変えようとしたコラムも多い。しかし、いくら警鐘を鳴らしても、聞いてもらえないことばかり。その代表格はトランプ大統領。立候補した段階から、差別主義者だとか、ウソつきだとか、「政治テロ」を辞さない人物だとか、警告に警告を重ねてきたが、それでもトランプは当選した。そして当選したその日に、某テレビ局で選挙特番の生放送中に、僕がなぜかトランプの勝利演説の同時通訳をやることになった(嫌みか?)。何度もうがいしたが、いまだに口の中に苦い後味が残っている。
思い出せば、トランプの元側近でネトウヨ社会の重鎮スティーブ・バノンと対談したこともあった。現場でのでたらめなマシンガン・トークには圧倒されたが、しっかり事実確認をした上で、コラムで反論し、国家主義者の負のレトリックにみなさんが騙されないように警戒を呼び掛けた。しかし、これも無念。バノンは今も欧米の右翼の中で大きな影響力をふるっている。なんでみんな言うことを聞かない? もしかしたら、ニューズウィーク・ジャパンは欧米で読まれていない? いや、そんなはずはない!
みなさまのおかげでございます
思いっきりジャパン向けに発信した呼び掛けのいろいろも、電波の問題なのか、受信されていないようだ。東京大学の女性在学率を上げる案も、保守派も納得する同性愛結婚を認めさせる案も、ゲスな賄賂を撲滅する案も、どれも採用されていない。打率0%! 安定してるねぇ。
ふるさと納税制度の理不尽さも取り上げ、廃止を呼びかけたコラムもあったが、あれから7年以上経つのに、許しがたい制度は継続どころか、拡大しているのだ。やけ酒したくなるほど悔しい。 よっし、昨日届いた返礼品の純米吟醸でも飲もう!
つまり、これでわかるとおり、予測も周知も呼び掛けもうまくいっていないコラムだ。では、なぜ書き続けるか? それは、読んでくれる人がいるからだ!
本当にありがとうございます! 101回目もよろしく!
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