コロナ危機が招いた株価バブルは2021年に終わる
さらにコロナ危機は、格差を直撃する。アメリカで医療をきちんと受けられるのは富裕層で、彼らは、コロナショックでも資産は増えているし、コロナによる死も切実ではない。だから、株価が上がることで浮かれ、さらに投資を増やす。
実際、ロビンフッド投資家や、バブルに乗っている投資家たちが買っている株は、コロナで恩恵を受けている企業の株である。アップルであり、マイクロソフトであり、これらの企業は、利益が急増し、史上最高益を大幅に更新している。
間もなく尽きる財政出動
だから、株価が上がるという期待は自己実現し、さらに期待は膨らみ、資産も膨らんでいるから、欲望が膨らみ、さらに株へ買いが集まり、さらにバブルは膨らんでいるのである。
従って、問題は今がバブルかどうか、ということではなく、このコロナバブルがいつ弾けるのか、という点である。これは、2021年に弾ける。21年1月にバブルがさらに勢いを増して膨らんだからだ。
バブルが弾ける理由はただ一つで、膨らみ過ぎることによって弾けるのである。バブルが弾けるのを回避するには、バブルをしぼませるか、さらに膨らませるしかない。バブルの本質とは定常状態にないことなのだ。
前述したように、買うから上がる。上がるから買う。上がるという期待が、実際に買うことで実現し、それによりさらに期待が膨らむ。そして、これを羨む新しい買い手が参入し、さらに上がる。これがバブルである。
バブルが起こる原因は存在しない。あるいは、特に論理的な意味はないから、考える意味はない。しかし、バブルが膨らみ継続する理由は、論理的なので考察する価値がある。
では、今回のコロナバブルが膨らんでいる要因は何だろうか。前述したように、金融緩和による大量の流動性であり、財政出動である。現在の金融緩和と財政出動は、既に限界を超えている。限界を超えて出動し続ければ、財政は破綻する。金融緩和は効果がなくなるどころか、副作用しかなくなる。
従って、今後の金融緩和による流動性の追加はない。財政出動も間もなく尽きる。アメリカは、バイデン就任のハネムーン期間に出せるだけ出して、その後はない。日本は既にない。
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