昨年同様の大幅円安は再来するか?
これまでの利上げが一因となり銀行破綻が起きるなど、引締め的な水準近くまで政策金利が上昇しつつある可能性について、パウエル議長は5月FOMC後に発言していた。ウォラーFRB理事らの発言は、パウエル議長らと見解に相違がみられる。タカ派の主張が明らかになる中で、秋口までにFRBが利下げを始めるとの従前の市場見通しは一転、タカ派高官が主張する利上げが織り込まれ、5月26日までに7月会合までには利上げに踏み出すと、市場の見通しは2週間余りで真逆に変わった。
4月までの個人消費が堅調で、これまでの信用収縮の経済への悪影響は僅かであり、サービス部門のインフレ率も依然高いため、追加利上げが必要との見解をサポートする経済指標が目立っている。このまま、雇用統計を含めて経済指標の上振れが続けば、6月に利上げが続く可能性はある。ただ、6月FOMCについては、信用収縮の悪影響を見定めるため「一旦様子見」は、タカ派メンバーの中でも選択肢に入っているとみられ、6月会合は据え置きとなると筆者は予想している。
米経済は今後減速する可能性が高いとみる
そして、7月会合には、信用収縮の経済への影響などを見定めた上で、利上げ再開の選択肢が真剣に議論されるだろう。この時点での政策判断は、この時の経済指標によって判断されるとみられるが、底堅さを維持する米経済は今後減速する可能性が高いとみている。金融市場のFRBの政策に対する予想の振幅がかなり大きくなっているが、6月以降政策金利は据え置かれる、のではないか。
仮に、米経済の成長が強まりFRBによる利上げを続くとの期待が高まれば、1ドル140円付近を超えて、2022年同様に円安が進んでもおかしくない。それは、あくまでリスクシナリオに位置付けられると現時点で考えている。
(本稿で示された内容や意見は筆者個人によるもので、所属する機関の見解を示すものではありません)
中国経済の失速・デフレ化が世界金融市場の「無視できないリスク」になる 2025.01.08
【2025年経済展望】期待しづらい中国、外部環境に脆弱な日本、2%成長が続く米国 2024.12.27
日本から学ばず、デフレ・経済停滞から抜け出せなそうな中国 2024.12.12
日本はトランプ政権に「身構える」よりも「見習う」べき 2024.11.28
トランプ再登板・関税引き上げで米経済はどうなるか...「日本経済には追い風」と言える理由 2024.11.12
衆院選敗北、石破政権の「弱体化」が日本経済にとって望ましい理由 2024.10.29
石破政権「金融緩和に反対」姿勢は続く? 日本経済が「ねっとりした」成長になりそうな理由 2024.10.02
-
港区 営業アシスタント「海外ネットワークを持つ外資系総合商社」フレックス/残業月10h/年休120日
コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド
- 東京都
- 年収500万円~550万円
- 正社員
-
一般事務/メーカー 残業なし/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
貿易事務/流通関連 駅チカ/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
経験5年必須/プリセールス/年商250億円企業/リモート可/外資系企業
SAI DIGITAL株式会社
- 東京都
- 年収400万円~750万円
- 正社員