コラム
私的映画論 森達也
私的映画論 森達也

『翔んで埼玉』が悔しいほど痛快な理由──ギャグとテンポ、そして実名の威力

<邦画だけでなくテレビドラマも含め、日本の表現分野はとにかく実名を隠す。実話がベースでも組織や個人の名前を姑息に変える。その点、『翔んで埼玉

2021.07.01
私的映画論 森達也

勝新太郎の本領とすごさ──徒花的な『座頭市』はまるで勝新そのもの

<70年代中頃からテレビドラマとして放送された座頭市シリーズだが、今日の地上波で再放送できるだろうか──もしも勝新の前史がなかったらかなり難

2021.06.17
私的映画論 森達也

『嵐電』で堪能する宇宙的時空 「行きつ戻りつ」でシンクロする映画と人生

<人を選ぶ映画であることは否定しない。テレビ放送や配信に向いている作品でもない。でもじっとスクリーンを見つめ続ければ、映画の中の時間が自分の

2021.06.04
私的映画論 森達也

そこまで見せるか...マスコミの「恥部」を全部さらすドキュメンタリー『さよならテレビ』

<視聴率に固執する報道番組の裏舞台、正社員と派遣社員の格差、権力監視をめぐるディレクターやプロデューサーたちの温度差──そこまで撮るのか、と

2021.05.20
私的映画論 森達也

石井聰亙『シャッフル』は特別で別格──走るチンピラと追う刑事、全力疾走の舞台裏

<デビュー直後の武田久美子とプロデューサーの荒戸源次郎以外は、みなほぼ無名。準主役の刑事を頼まれた僕は、監督とカメラを乗せた中古ハイエースを

2021.05.02
私的映画論 森達也

三谷幸喜の初映画『ラヂオの時間』は完璧な群像劇だった 隠された毒が深みを生む

<微量な毒やメッセージがあってこそ有効に機能する場合があり、この法則は舞台も映画も変わらない。三谷の監督デビュー作は見事にそれを実現していた

2021.04.16
私的映画論 森達也

蔓延する憎悪と殺戮 パレスチナで突き付けられる「傍観者でいいのか」という問い

<イスラエル・パレスチナ問題──これまでにも多くの日本人監督がこのテーマに向き合ってきたが、『傍観者あるいは偶然のテロリスト』はその系譜の最

2021.04.07
私的映画論 森達也

『ゆきゆきて、神軍』の原一男が、誰にも撮れないドキュメンタリーを発表できる訳

<この作品を地上波で放送することは、当時も今も難しいだろう。ただしそれは、明確なルールに抵触しているからではない。犯罪者を被写体にしてはいけ

2021.03.23
私的映画論 森達也

26歳の僕を圧倒した初ジブリ体験、『風の谷のナウシカ』に見た映画の真骨頂

<観終わってしばらくは席から立てなかった──「火の七日間」はどんな戦争だったのか。腐海や王蟲、巨神兵は何のメタファーか。安易な答えは呈示され

2021.03.04
私的映画論 森達也

女相撲×アナキスト 『菊とギロチン』に見る瀬々敬久の反骨

<時代と国家と良識にあらがい、自由を希求する──瀬々の志を体現する女たちとテロリスト集団の計画は失敗ばかりだが...> 欠点だらけだが嫌いに

2021.02.26
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