遊郭でほぼ完結する『幕末太陽傳』は今も邦画のベスト10に入る
ただし川島が当初考えていたラストは、生きてやると叫んで墓場を走り去る佐平次が、時間を超えて1957年の品川を走るシーンだった。つまりオープニングへの回帰。でもそのプランは難解過ぎると周囲から説得されて断念したという。ただし欠落は想像力をかき立てる。57年の品川に限定されていないからこそ、今この映画を観る僕たちには、21世紀の世界を疾走する佐平次を思い浮かべることができる。一人一人の命は短い。でも歴史は消えない。こうして人の営みは繰り返される。
ちなみにフランキー堺は川島没後もずっと、江戸期から現在に佐平次が駆け抜けるシーンに現場で反対したことを強く悔いていたという。
『幕末太陽傳』(1957年)
監督/川島雄三
出演/フランキー堺、左幸子、南田洋子、石原裕次郎
<本誌2021年10月5日号掲載>
和歌山県太地町のイルカ漁を告発した映画『ザ・コーヴ』は反日なのか? 2024.12.21
統合失調症の姉と、姉を自宅に閉じ込めた両親の20年を記録した『どうすればよかったか?』 2024.12.07
偶然が重なり予想もしない展開へ......圧倒的に面白いコーエン兄弟の『ファーゴ』 2024.11.22
韓国スパイ映画『工作』のような国家の裏取引は日本にもある? 2024.10.31
無罪確定の袴田巖さんを22年取材した『拳と祈り』は1つの集大成 2024.10.19
『シビル・ウォー』のテーマはアメリカの分断だと思っていたが...... 2024.10.12
台湾映画『流麻溝十五号』が向き合う白色テロという負の歴史 2024.09.10
-
港区 営業アシスタント「海外ネットワークを持つ外資系総合商社」フレックス/残業月10h/年休120日
コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド
- 東京都
- 年収500万円~550万円
- 正社員
-
一般事務/メーカー 残業なし/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
貿易事務/流通関連 駅チカ/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
経験5年必須/プリセールス/年商250億円企業/リモート可/外資系企業
SAI DIGITAL株式会社
- 東京都
- 年収400万円~750万円
- 正社員