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日本企業に蔓延し始めた「リファラル・ハラスメント」
リファラル採用は、従業員満足度の高い会社でなければ成功しない。大切な友人に「うちにおいでよ」「いっしょに働こうよ」と声を掛けるわけだから、裏切るような気持ちがあればできるわけがないのだ。
読者が企業の人事や管理職で、リファラル採用を検討しているようであれば、導入の前に行うべきなのは、従業員は会社や仕事に満足しているか、その確認だ。導入の前に、モチベーションの高い集団に変えなければならない。
たとえ従業員の満足度が高かったとしても、全員が会社に満足しているわけではない。リファラルの強要などせず、感謝の気持ちを持ち続ける制度にすべきだ。
逆に読者が、会社や組織で働いている人で、もしもリファラル採用が始まったら、その時こそ自分の将来をじっくりと考える機会にしてほしい。友人を紹介したくなるほどの価値がある会社か、逆に自分が早く出たほうがよい会社かを。
リファラル採用を導入している企業は、おそらく知らないと思うが、キャリコンサルタントだけが知っている事実がある。
それは、リファラル採用のために友人に連絡を取ったら、友人の会社のほうが面白そうなので、そのままその会社に転職してしまう人も出始めているということ。
ミイラ取りがミイラになる。従業員満足度の低い会社にとっては、リファラル採用は諸刃の剣なのだ。
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