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「反ユダヤ」は暴発寸前だった...アムステルダム、サッカーファン襲撃事件の背後で起きていたこと
抗議デモ実施の発表を受けて素早く厳戒態勢をとった警察
タクシー運転手がネットで動員をかけたことを察知した地元警察はカジノにいた数百人のイスラエル人サポーターを保護するため素早く動いた。「水晶の夜」の呪われた記念日が近づく中、親パレスチナ派の抗議デモが行われることが発表されたため、警察は厳戒態勢をとった。
試合当日、イスラエル人サポーターがムスリムに対する侮蔑的、敵対的なフレーズを繰り返しながら行進した。騎馬警官と機動隊が親パレスチナ派とイスラエル人サポーターの間に入り、衝突を防いだ。しかし試合後、いくつかの場所で対立や衝突、襲撃事件が起きた。
暴徒たちは暴力行為の動画を誇らしげにSNSに公開
スクーターに乗った2人組が走行しながら蹴ったり殴ったりする「ヒット・アンド・ラン」でイスラエル人サポーターを次々と襲った。少なくとも62人が逮捕された。イスラエル政府は自国民を無事に帰国させるため臨時フライトを手配した。
イスラエル外務省は8日、「昨夜のアムステルダムからの恐ろしい光景は欧州の最も暗い歴史と呼応している。 マッカビ・テルアビブFCのサポーターはアヤックスとの試合後、待ち伏せされ、残忍な襲撃を受けた」とX(旧ツイッター)に投稿した。
「暴徒たちは反イスラエルのスローガンを唱え、イスラエル市民を蹴り、殴り、轢くという暴力行為の動画を誇らしげにSNSに公開した。ユダヤ人が残忍な攻撃に直面した水晶の夜の直前に欧州の街頭で再び反ユダヤ主義の暴力を目撃するのは恐ろしいことだ」(イスラエル外務省)