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背に腹はかえられぬイギリス「忍び足」外交...外相「こっそり」中国訪問で、人権より経済優先の姿勢
北京を訪問して中国の王毅外相と会談した英ラミー外相(10月18日) Florence Lo-Reuters
<英外相の訪中は6年間で2人目。スターマー首相は中国について「協力できるところは協力し、競争すべきところは競争し、挑戦すべきところは挑戦する」としているが>
[ロンドン発]英国のデービッド・ラミー外相が10月18日、2日間の日程で中国を訪れた。北京で王毅外相と会談し、ロシアのウクライナ侵攻から貿易、気候変動まで幅広く協議した。19日は上海で英国の実業家と対中ビジネスをいかに英国の成長につなげるかについて話し合う。
英外相の訪中はこの6年間で昨年のジェームズ・クレバリー外相(保守党)に続き2人目。デービッド・キャメロン首相(同)は2015年、英中黄金時代をぶち上げたが、国民投票で欧州連合(EU)離脱派が勝利してキャメロン氏が退陣したのを機に英国は反中に大きく傾いた。
キア・スターマー首相(労働党)は総選挙のマニフェスト(政権公約)で「協力できるところは協力し、競争すべきところは競争し、挑戦すべきところは挑戦する。二国間関係の『監査』を通じ、中国がもたらす課題と機会を理解して、対応する英国の能力を向上させる」と明記した。
英外相「中国への関与は現実的だ」
「民主的価値を守る。英国に移住した香港コミュニティーのメンバーを支援していく」方針を打ち出したスターマー首相は香港紙「リンゴ日報」創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏の釈放が英国政府の「優先事項」と強調した。しかし英国政府の本音は明らかに経済優先だ。